【陸上競技部】箱根直前特別特集!年越し2夜連続号外掲載企画①~チームが歩んだ1年間の軌跡~
♦第101回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会♦
10月19日 陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園
悲願のシード獲得へ!江戸紫のタスキをつなぐ 全員で掴んだ箱根への切符 予選首位通過箱根路へ 「日々の成果を発揮したい」
「第1位、立教大学!」酷暑となった箱根予選会で好走を見せ衝撃の首位通過を達成。全日本大学駅伝では初出場でシード権獲得と、史上5校目の快挙を成し遂げた。新年に控える箱根で、悲願のシード権獲得を目指す立大。快進撃を続ける男子長距離パートから目が離せない。
感謝を胸に
前回の箱根後から主将として部をけん引し続けた安藤。監督不在であった就任当初より、男子長距離パートの指揮を一任されてきた。
「全部員が1つの目標に向かって取り組む環境を作りたい」。学生主体となっても目指すところは変わらない。全日本と箱根でのシード権獲得に向けて、安藤はチームの雰囲気づくりに取り組んだ。全部員の練習を最後まで確認しそれぞれの状態を加味したメニューを作成。さらに幹部や部員とミーティングを重ね、選手たちの想いを伝え合う場を増やす。彼の努力が部の高い結束力を生み出し、監督がいないハンディキャップを乗り越えた。
スピードが持ち味の選手が多い一方で後半の粘りが課題に上がっていた昨年度。髙林監督就任後は、「最低限の距離を踏むこと」「練習の継続性」の考えを導入した。多少ペースを落としてでも継続して一定の距離を走り、けがをしない身体の土台を作る。徐々に強度を上げていったことで多くの部員が継続して練習できるようになった。試合でもスピードを維持して走り続けられる選手が増加。新たなメソッドとの融合が今年の快進撃へとつながった。
「立教が強くなった証明をしたい」。正解を追い求め、もがき苦しんだ1年。その中でも常にチームが良い方向に向かうよう尽力してきた。箱根は今までの集大成を見せる場。安藤は信じてついてきてくれた仲間たちへの感謝と、4年間の全てを箱根路にぶつける。
仲間のために
今年度、立大の起爆剤となった馬場。箱根予選会では日本人3位の好走を見せる。全日本大学駅伝においても区間4位で全体順位を4つ上げ、チームをシード権獲得に導く立役者となった。
自身2度目の出走となった昨年の箱根駅伝。区間8位と健闘するも、ラスト5㌔の粘りが課題となった。レース後半もペースを維持できるよう、練習では約30㌔の距離走に力を入れる。走りこむ量を増やし、終盤でスパートをかけられる持久力を付けた。努力が結果に表れたのは全日本大学駅伝。シード権まで40秒差でタスキをもらった馬場は集団から抜け出し、必死に前を追う。終盤もスピードを維持して4校を抜き去り、シード権圏内へと順位を押し上げた。地道な練習が実を結び、必要不可欠な存在へと成長した馬場。「流れを変え、チームを勢いづける走りをしたい」。 立大のエースは区間5位入りを目標に、チームのために箱根路を駆け抜ける。
統率力のある主将と、絶対的エースを擁する立大。予選会では8人の選手が100位以内となり選手層の厚みも増した。直前の合宿でも順調に練習を消化し、準備は万全。激動の1年を経て大きく成長した選手たちは、3年連続出場となる新春の大一番に挑む。
(12月31日記事・佐々木海緒/編集・山口隼輝)
※12月19日発行の特別号外に掲載された記事を再編集したものです。