【陸上競技部】63年ぶりのシード獲得へ!箱根駅伝記者会見に密着
師走の風物詩となった箱根駅伝記者会見。今年も12月15日に立大・新座キャンパスで行われた。第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(通称・箱根駅伝)まで2週間。監督や選手らは、報道陣に囲まれながら本選への抱負を語った。
前回大会まで2年連続で本選に出場するが、いずれも目標としていたシード権には届かず涙を飲んだ。そんな中、今春に元駒大コーチ・髙林祐介氏が監督に就任。初めてとなる全日本大学駅伝への切符をつかむと、史上5校目となる初出場での全日本シード権獲得の快挙を成し遂げる。また、10月の箱根予選では中大や東海大など強豪校も出場する中、首位で3年連続となる本選の切符を手にした。
下級生の台頭も目立ち、総合的に層が厚いチームとなった。チーム内での競争は以前にも増して激しく、当日出走するために全員が必死になって練習に励んでいる。
昨年の悔しさは1年の時を経て歓喜に変えることができるだろうか。目指すは63年ぶりのシード権獲得だ。
◇主将、監督コメント◇
髙林祐介監督
この度、監督として着任して約8カ月が経過しました。学生たちと共に取り組んできた中で、チームとしての目標である箱根駅伝でのシード権獲得を掲げながら進んできました。私自身もその目標を胸に、日々指導に取り組んできた次第です。
少しずつではありますが着実に結果を積み重ねてきていると感じています。当初は「シード権獲得」という目標が高すぎるのではないかと感じる部分も正直ありましたが、最近ではむしろ現実的な目標として捉えられるようになり、チーム全体でその実現に向けて力を合わせている状況です。本選では、しっかりとシード権獲得を目指して戦っていきたいと思います。
今年のチームの特徴は、エントリー16名のうち、昨年の箱根駅伝に出場した8名全員がエントリーメンバーに入っている点が挙げられます。それに加え、2年生以下の下級生も力をつけ、戦力として台頭してきました。上級生が主体のチームではありますが、全体として層の厚さが増し、さらに充実したチームになってきています。また、この16名以外にも20名近くの選手がエントリーをかけて日々切磋琢磨してきたこともあり、チーム全体としての競争力や熱量が感じられるようになりました。
最終的には、この16名から本番当日に10名を選出する形になります。選手起用については実績にこだわらず、当日の調子を最優先にして選抜し、目標であるシード権獲得を成し遂げたいと思います。私自身にとっても初めての箱根駅伝、そしてチームとしても強化を始めて3度目の挑戦となります。失うものはないという気持ちで、思い切ってチャレンジしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
安藤圭佑主将(コ4=豊川・愛知)
この1年をチームとして振り返ってみると、4月に監督を迎えて新体制がスタートしました。当初は様々な困難に直面しましたが、それらを乗り越えてきました。そして新しいトレーニングメソッドを取り入れていただき、それによってチームとして成長できた部分も多かったと思います。何より、チーム全体の一体感やまとまりが強くなったことを実感しています。
これまでにどん底のような状況を経験してきたチームではありますが、今年に関しては選手一人ひとりが自信を持って走れる力を身につけることができました。先日も事前合宿に参加し、選手たちの練習状況を確認してきましたが、どの選手も良い状態で調整が進んでおり、試合当日も良い走りが期待できると感じています。
目標として掲げているシード権獲得を確実に達成し、その結果を形にしてチーム全員で喜べるようにしたいと思っています。本番に向けてしっかりと準備を整え、全力で挑んでいきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
◇エントリー選手コメント◇
安藤圭佑(コ4=豊川・愛知)
希望する区間としては1区、2区、3区辺りです。重要な区間で他大学の強い選手たちと勝負したい思いがあります。今回が最後の箱根駅伝で、個人としても、チームとしても非常に大切な大会ですので、しっかりと貢献したいと考えています。その思いを結果としてしっかり示したいと思います。
稲塚大祐(営4=高岡向陵・富山)
希望区間は1区です。昨年はシード権獲得を目指す中で、なかなか思うような結果を残せませんでした。しかし、今年は大学4年間の中で最も良い形で、春シーズンをスタートすることができました。調子も順調に整っていると感じていますので、最後の大会となる今大会では、希望する区間をしっかり走り、チームに良い流れを作ること、そして良いスタートを切ることができるよう全力を尽くします。
中田紫音(コ4=鹿児島城西・鹿児島)
希望区間は6区です。理由は、自分の強みを生かせる区間だからです。この3年間、けがや体調不良で思うような結果を出せず、タイムはエントリーメンバー16人の中でも下位でした。しかし、この1年で努力を重ね、夏合宿ではチームで1番の成果を出すことができ、それが自信につながっています。今年はチームに勢いを与えられるような走りをしたいと思っています。
中西洸貴(営4=国学院久我山・東京)
希望区間は10区です。理由は、昨年この区間を走った関口先輩(2023年度卒・現SGホールディングス)にお世話になり、憧れを抱いているからです。昨年はエントリーには入ったものの、走ることができませんでした。今年は走りでチームに貢献し、先輩をはじめとする大切な方々への恩返しができるよう頑張りたいと思います。
林虎大朗(コ4=大牟田・福岡)
希望区間は10区です。これまでスタート区間を任されることが多かった自分ですが、今回はゴールテープを切りたいという思いがあります。最後の箱根駅伝となるので、自分に悔いが残らないように走り、後輩たちに良い流れをつなぎたいと思っています。また、チーム目標であるシード権獲得を果たせるよう、全力を尽くします。
山口史朗(コ4=四日市工業・三重)
希望区間は8区、9区、10区です。理由としては、自分の走りでシード権を確実に獲得できるような走りをしたいと考えているからです。それぞれの区間で自分の力を最大限発揮したいと思っています。
山本羅生(営4=松浦・長崎)
希望区間は5区です。理由は、自分の強みである登りを生かせる区間だからです。この1年、怪我に悩まされることもありましたが、同期や監督をはじめ多くの方々に支えていただき、ここまで戻ってくることができました。その方々への恩返しの意味も込めて、全力で走りたいと思います。
小倉史也(営3=伊賀白鳳・三重)
希望区間は10区です。今年は、5000㍍からハーフマラソンまで自己記録を更新し、箱根駅伝予選会や全日本大学駅伝などに出場することで、大きく成長できた1年だったと感じています。箱根駅伝では、1桁順位を目指して全力で走り、シード権獲得に貢献したいと思います。応援よろしくお願いいたします。
國安広人(営3=須磨学園・兵庫)
希望区間は2区です。理由は、これまでの経験を活かしてチームに良い流れを作りたいと思ったからです。今年1年、練習では手応えがありましたが、結果に納得できない部分も多かったです。箱根駅伝ではしっかり結果を残し、チームに貢献できる走りをしたいです。
永井駿(コ3=九州学院・熊本)
希望区間は10区です。理由は、朝ゆっくり寝られる点もありますが、後半のビル風にも耐えられる体格を活かせると感じているからです。今年は5000㍍と10000㍍の記録を更新し、良い流れを掴んでいましたが、怪我もあって思うようにいかない時期がありました。それでも、仲間の支えがあり、今では良い練習が積めています。今年は4年生の先輩方への恩返しも含め、しっかりと自分の走りをしてチームに貢献したいと思います。
馬場賢人(コ3=大牟田・福岡)
希望区間は2区です。チームの目標であるシード権獲得に貢献できるよう、自分に与えられた区間を全力で走り抜きたいと思います。どの区間を任されても、自分の役割を全うし、チームの力になれるよう努力していきます。
吉屋佑晟(営3=広島国際学院・広島)
希望区間は1区です。理由としては、全日本大学駅伝でも1区を走らせていただき、その経験を活かして箱根駅伝でも1区を走るつもりで練習を積み重ねてきたからです。この2ヶ月間、しっかりと準備してきました。その成果を発揮し、良いスタートを切ってチームに勢いを与えたいと思っています。また、今年の目標であるシード権獲得に向けて全力で貢献します。
木島陸(営2=相洋・神奈川)
希望区間は5区です。理由としては、自分の強みである登り坂の走りを活かせる区間だからです。夏合宿以降、5区を見据えて登り坂を意識した練習を積み重ねてきました。また、自分の高校が小田原にあり、高校時代から応援してくださった方々の前で走りたいという思いもあります。今年はその期待に応えられるよう、全力で走りたいと思います。
原田颯大(ス2=洛南・京都)
希望区間は6区です。前回大会でも6区を走らせていただきましたが、個人としては悔しい結果に終わりました。今年はその経験を活かし、順位をさらに上げてチームに貢献したいと思います。シード権獲得に向け、全力で挑みます。
鈴木愛音(営1=城西大城西・神奈川)
希望区間は3区です。理由としては、自分の持ち味である安定した走りを活かし、無難にチームへ良い流れを繋げられるからです。また、神奈川県出身の自分にとって、湘南の風を感じながら走ることにも特別な思いがあります。1年生だからと遠慮することなく、自覚を持って準備を進め、チームに貢献したいと思います。
山下翔吾(観1=国学院久我山・東京)
希望区間は7区です。理由は、涼しい気候が得意であり、山下りで勢いのまま走れる区間だと感じているからです。今年1年、様々な大会に出場させていただき、大きな経験を積むことができました。事前合宿も無事に乗り越え、走力を積み上げてきたと思います。チーム目標であるシード権獲得に貢献できるよう、全力を尽くして走りたいと思います。よろしくお願いいたします。
(12月16日 編集・山口隼輝/取材・前澤佑実、前原梨乃、山口隼輝、横田侑奈)