【ホッケー部男子】三宅世代のラストゲームを笑顔で締めくくる

◆2024年度関東学生ホッケー秋季リーグ◆

11月24日 対学習院大 駿河台大学ホッケー場

2部優勝・1部昇格を目指し、今季何度も通った駿河台大学ホッケー場に卒業を感じさせる冬の気配が漂う。一橋大に敗れ目標は途絶えたものの、三宅世代のラストを「笑顔」で飾るため、全員が一丸となり宿敵・学習院大との3位決定戦に挑んだ。主将・三宅(コ4)の先制点から勢いをつけた立大は勝利をつかみ取り、2部3位の座を手にした。

PCの守備の準備をする選手たち

第1Q開始直後から、一進一退の攻防が続く。開始2分、前回敗戦を喫した学習院大に絶対に流れを取られたくない立大であったがPCを獲得される。そこを守護神・川勝(コ4)の左足が防ぎ、危機を乗り切った。守備の堅い学習院大に中々サークル内に侵入できない中でもディフェンス陣が奮闘し、先制点を許さなかった。

得点後ガッツポーズをする三宅(コ4)

続く第2Qでは、藤波(社3)を中心にサークル内に侵入を繰り返すがゴールまであと一歩が届かない。開始8分、再び相手にPCが与えられるも古谷(済2)の綺麗なクリアで危機を脱する。開始10分に荒川(社2)がゴール前でシュートを放つも、枠を捉えられない。中々流れがつかめず、このまま前半戦終了かと思われたラスト15秒。粘り強い攻めからPCを獲得した。このチャンスを絶対にものにしたい立大。長井(済3)の止めから三宅が鋭いシュートを決める。キャプテンのゴールで一気に士気の上がったチームは、立大ムードのまま前半戦を終えた。

得点後喜ぶ粟国輝(営3)

試合も後半戦に突入。前半のリードに慢心せず、開始直後から強気の攻めを見せる。荒川のゴール前へのパスが三宅に通りフリックシュートを放つが、ゴールキーパーを打ち破ることが出来ない。攻守交替かと思われたその時、一瞬緩んだ守備を見逃さなかった粟国輝(営3)が鮮やかにゴールを射抜く。一橋大戦でSOを決めきれなかった、その悔しさを込めたような熱い一球だった。その後もボールを支配し続け、自分たちのペースで試合を進めた立大が2点リードを保ったまま第3Qが終了した。

シュートを決めた喜びを表す齊藤(理4=写真右)

三宅世代ラストの15分が幕を開けた。開始3分、荒川と山田(済2)の2年生コンビによるサークル内でのプレーからPCを獲得。平野(社4)の出したボールを三宅が打ち込み、最終的に齊藤(理4)がシュート。4年生によるコンビネーションプレーで勝利に近づく3点目を獲得した。形勢不利になった相手がゴールキーパーを下げ、フィールドプレーヤーを1人増やした。攻撃態勢になり、積極的な攻めが続く。その中でも立大は前線からプレスをかけ続け、ラインを上げさせない。リードを保つ中でも守りに入らずゴールを狙い続け、立大ムードの中で試合終了。引退となる4年生の笑顔と共に、勝利の女神が微笑んだ。

試合終了後、勝利の笑みを浮かべる選手たち

本試合を持って三宅世代は幕を閉じる。最終戦はまさに三宅世代を表すような一戦となった。OBから後輩まで様々な人に愛された三宅世代。第4Q終盤では離脱していた折橋(済4)が久しぶりにフィールドに姿を表した。待望の復活に観客席からは「おりけんさーん」とマネージャー、後輩からの愛ある声援が鳴りやまなかった。

個人表彰としてベストイレブン賞を獲得した桑原(文4)

またこの試合で14年間のホッケー人生にピリオドを打った桑原(文4)は試合の点数を100点満点だと語った。試合中も桑原と後輩の和気あいあいとした会話が観客席まで聞こえてくるなど、まさに「立教ムード」を体現する笑顔の絶えない試合であった。

ハイタッチをする三宅(コ4=写真左)と平野(社4)

同時に試合後のインタビューでは主将・三宅は1番お世話になった人として、副将・平野を挙げた。「特大の感謝を伝えたい。」と普段は照れ臭く伝えられなかった気持ちを述べた。また、同期に伝えたいことという質問に対しては「同期がいたから続けてこられたし、4年間のホッケー人生が楽しかった」と熱く語った。試合後4年生11名が集まり和気あいあいと話す姿からも仲の良さが伝わった。そんな三宅世代だからこそ目標が道半ばで敗れても、3位決定戦という本試合まで一致団結して戦い抜けたのだろう。

満点の笑顔で写真に応じる一同

経験者の少なかった世代だったが、最終戦を勝利で終えることができた。引退する4年生プレーヤー7人、マネージャー4人の顔には満点の笑顔が浮かんでいた。このバトンは次の世代へ繋がる。次期主将・粟国輝は「今の4年生を超え、全員が主役になれるような最高のチームを作りたい。」と力強く語った。

冬の訪れと共に引退する4年生を背に桜の咲く頃、新世代の初試合を迎えるのが今から楽しみだ。

(12月4日・中村祈珠)

コメント

主将として最後までチームを引っ張った三宅選手

 

―試合を終えての感想

立教最高!ホッケーを大学から初め、キャプテンとして創部102周年という長い歴史がある部活に関われたことが本当に楽しかったと感じましたし、立教ホッケー部に入ってよかったなと思っています。

―来年のチームに一言伝えるなら

僕らが3位で終わってしまい、目標であった2部優勝1部昇格ができなかったので、後輩には達成してほしいです。そのために僕らもサポートするので、これから頑張ってくださいとしか言いようがありません。

―今までの4年間に点数をつけるなら

95点です。最後の5点は自分の代で目標達成できなかったためです。

コメント 後ろからチームを支え続けた桑原選手

―今日の試合の感想

自分にとって14年間のホッケー人生の最終試合でした。4年間一緒にやってきた同期も同じように最後である中で4年生が活躍できた試合だったので、いい試合だったかなと思います。

―期待している選手は

長井航太朗(済3)です。彼の強いディフェンス力とストローク力には期待しています。

―今までの4年間に点数をつけるなら

100点です。同期もみんな成長出来ましたし、自分も技術的にも人間的にも成長できたのかなと思います。

コメント 次期主将となる粟国輝選手

―今日の試合の感想

自分が一個前の試合で凄く個人的に悔しい思いをしていたので、一矢報われたという面がありました。純粋に凄く嬉しかったというのと、4年生の引退を勝って送り出せたということが同時に嬉しかったです。

―新しい主将として、今後どんなチームにしたいか

4年生が凄く大きかったので、全員が主体的にアグレッシブにやっていけるようなチームにしたいです。2部優勝1部昇格に向けて、全員が主役のようなチーム作りが出来たらなと思います。

―新しい主将として、個人的な目標は

チーム全体をポジティブな雰囲気に出来たらなと思っているので、そういう空気感も合わせていきたいと個人的には思っています。

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