【陸上競技部】3年連続予選会突破への期待がかかる 第101回箱根駅伝予選会展望
◆第101回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会◆
10月19日 陸上自衛隊立川駐屯地~立川市街地~国営昭和記念公園
昨年の箱根路を14位で襷をつなぎきった立大。6月の予選会を5位で通過し、創部史上初の全日本大学駅伝への切符を手にした。着実に実力に磨きをかけてきた立大駅伝部に3年連続での予選会突破が期待されている。第101回箱根駅伝予選会まで残り3日に迫る今回、箱根駅伝予選会に向けた展望を特集する。
4月1日、高林祐介氏が立大駅伝部新監督に就任。新たな風を吹き込んだ。かつては選手の自主性を重んじた練習スタイルに、まさに「起紫改成」の大きな変化が起きた。
1番の変化は距離を踏むこと。「距離を踏むことで長い距離を走りきる土台やスタミナを付け、選手たちの強みであるスピードを生かせる」と監督は話す。主体性を重視した立教らしさを残しつつ、新たにチーム一丸を意識した練習メニューに取り組んだ。新監督のもたらした変化は、駅伝部にて培われた環境や選手たちの持つ能力にうまく適応し、選手のさらなる成長につながった。
6月に行われた全日本大学駅伝関東選考会。各校8名の10000㍍合計タイムで競い、上位7チームが本戦への出場権が与えられる。立大は1組目にキャプテンの安藤(コ4=豊川)が組6着、永井が(コ3=九州学院)17着という上々の滑り出し。2組目の鈴木愛(営1=城西大城西)・山下(観1=國學院久我山)の1年生ペアも快走し、2組終了時点で全体6位につけた。ここからさらにエンジンがかかる。3組目では、林(コ4=大牟田)が2着でゴールすると國安(営3=須磨学園)が後に続き3着の大奮闘。大きく勢いがついた立大は、留学生が多く出場する4組で馬場(コ3=大牟田)・稲塚(営4=高岡向陵)は総合順位を守り抜き、ついに立大史上初の、伊勢路出場権を手にした。
箱根駅伝予選会、そして全日本駅伝大会本戦に向け妙高・菅平にて4次に渡る合宿を乗り越えた選手たち。彼らの顔つきは確実に変化していた。中でも昨年度の予選会を走った馬場・林には日本人先頭集団での熾烈な勝負が期待される。馬場は関東インカレ10000㍍28’40”67で自己ベストをマーク。さらに7月に行われたホクレン・ディスタンスチャレンジ士別大会で10000㍍28’50”63の好タイムを残し、上々のトラックシーズンとなった。また林は今年3月にアメリカ合宿に参加し、ハイレベルな環境の中でスピードに磨きをかけている。
立大を引っ張るのは彼らだけではない。稲塚もまた、大きく飛躍した1人だ。関東インカレハーフマラソン種目に出場し、1’03”48で自己ベストを更新。5位入賞を果たした。ハーフマラソンの経験を生かした走りが予選会でも期待される。
2年連続出場を果たした昨年度。一昨年の18位から14位と大きく順位を上げた。上を目指す立大は予選会3位以上入賞、そして本選でのシード権獲得を目標に掲げる。新監督就任後初となる予選会。3年連続、箱根路にて江戸紫の襷をつなぐことは出来るのか。選手たちの思いをのせて、10月19日立川の地で号砲が鳴る。
PICK UP PLAYER
立大駅伝部の要となった主将・安藤。箱根駅伝本選には2年次に10区、3年次に9区に出走した。監督不在時期の3ヶ月間、主将として選手1人1人の意見を聞きながらチームをまとめた。高林監督就任後もその姿勢は変わらない。チームメイトの体の状態に気を配り、積極的にコミュニケーションをとった。全日本駅伝予選会では1組目を6位で走りチームを活気つけた。普段の練習から試合まで、まさに背中で引っ張るキャプテンと言える。箱根駅伝予選会でも主将の走りでチームを勢いつけることは出来るのか。当日への期待が高まる。
(10月16日・前澤佑実)
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