【陸上競技部】目標は本選シード権獲得!全日本大学駅伝 出場に向け出場選手 14 人に直前インタビュー ④~髙田遥斗・櫻井駿佑~

創部史上初の全日本駅伝出場を果たした立大。今回、箱根駅伝本選でのシード権獲得を目標に、選手たちは日々自身の走りに磨きをかけている。今年も江戸紫のユニフォームが走る姿を箱根路で見られるのか。予選会直前の選手にインタビューを行った。

ガッツポーズをする髙田(ス2)

髙田遥斗(仙台育英・宮城)

自己ベスト◆

5000 ㍍:14’21”78

10000 ㍍:29’53”53

 

インタビュー抜粋◆

―夏合宿の感想

夏合宿の前が自分的にはかなり調子が悪いような状態だったので、始めの方は状態を上げるという意味でトレーニングを積んでいて、選抜で選ばれるような練習ができればなと思ってやってきました。

 ―夏合宿でのどのような練習が今のコンディションに繋げることができたか

自分としては箱根駅伝というハーフマラソン出場に向けてやってきたので、夏合宿は距離がとても増えて、とりあえずハーフマラソンを走れるだけの脚力と体力をしっかり身につけるために、 距離にこだわって練習してきた感じです。

 ―この夏合宿で1日何㌔を目安に走ってきたか

1日の目安は30㌔を超えるぐらいの感じで練習してきました。

 ―大体1㌔何分ペースで走ってきたか

日によって違うのですが、状態が良ければ1㌔大体4分から4分半ぐらいで行って、体が重い状態だと5分とかでやるようにしていますね。

―妙高の坂練習はどうだった

妙高は1番最初の合宿だったので、状態が悪かったというのがあって、坂のアップダウンをうまく使いながら体の状態を少しずつ戻していくことを、意識していました。

―現在のコンディション

コンディションは夏合宿を通して徐々に調子が上がっていて、今は自分としては結構ベストに近いような状態です。

―自身の走りの強みは何か

元々高校時代は1500などをメインにやっていたタイプだったので、それこそラストスパートとかは負けたくないなという気持ちがあります。スピードを生かすというか。

―ラストスパートを鍛えるために、どのような練習をしているか

どの練習も大事になってくる練習で、距離走もそうですが、最後必ずスピードを上げて終わるように監督も練習を組んでくださっているので、 そのラストだけは絶対に離れないようにするというのは、かなり意識してやっていました。

―1周目とラストの周では大体1㌔換算するとどれぐらい変わってくるか

30㌔走とかの練習ってなると、最初の方は3分30秒ぐらいで走るのですが、後半は3分10秒を切っていくようなペースで、約30㌔走り終えて、さらにプラスで400㍍を大体64秒ぐらいで切り替えるような練習を夏合宿は頻繁にやっていました。

―新監督になり練習メニューはどう変わったか

昨年まではこれほどまでに距離を踏んでいたのが自分は無くて、まずは距離というところと、チーム全員でやりきるところを監督はすごく重視している方なので、そういう面で言えば昨年よりもよりよい駅伝チームに仕上がってきたのかなという感じですね。

―自身の走りはどう変わったか

自分はここまで距離が長い距離が得意ではなかったので、 長い距離が走れるようになってきたというのはあります。

ー個人で1年間取り組んできたこと

自分の今年の1年間は、昨年も予選会を目指してトレーニングしてきたのですが、昨年はメンバーにも選ばれないという悔しい思いをしたので、本当に前回メンバーとそれから箱根本選に繋げて、箱根駅伝を出走できるようにという意識で取り組んできました。

―実際にメンバー入りして、今どんな気持ちか

少し緊張する部分も当日になったらあるかなと思いますが、 すごい今自信をつけてこられているというのがあるので、そういう意味では、ちょっと楽しみの方が強い感じです。

―昨年は同期の原田選手(ス2)が出走。刺激をもらうことが多かったか

昨年は原田が選ばれて、すごい自分にとっての刺激になりましたし、 本当に一緒にやってきたというのもあるので、自分としても助かった、刺激になったという部分は大きくあります。

―全日本予選会で他の選手が走っているのを見てどう思ったか

自分は出走できなかったので、それこそ本当に悔しい思いでしたね。勝ったというのはよかったのですが、一個人としては悔しかったです。

―現在のチームの雰囲気はどうか

とりあえず箱根本選に向けてという意識がみんな強い状態だと思います。

 ―トップレベルの選手と一緒に練習する環境において、どんな刺激をもらっているか

まずそこが目標にできるというのがプラスとして捉えられるので、それを抜かす意識で自分的には頑張ってやるためにもいい刺激になっていると思います。

 ―チーム内のライバル

今回選ばれている同期の2年生ですかね。

―予選会に出走することになったら、どんな目標を持っていきたいか

まずはチームで通るのもありますが、個人の話になれば、 初のハーフマラソンですが、高い目標を持って63分台を狙っていきたいなと思います。

―レースプラン

レースプランは監督の当日の指示になると思いますが、自分の存在的に多分15㌔ぐらいまではある程度集団のペースで走って、公園内の残り5㌔

地点で各自で上げていくというプランになると思います。

―普段何を意識して走っているか

普段ずっと気を張ってやっているわけでもないですが、大事な時は本当に集中してやって、リフレッシュする時はリフレッシュすることをメインにするので、オンとオフしっかりやっているという感じです。

―意気込み

今年1年間これに向けてやってきたというのがあるので、1年の練習の成果をしっかり出せるように、当日は全力を出しきれたらという風に思います。

 

ガッツポーズをする櫻井(異4)

櫻井駿佑(立教新座・埼玉)

自己ベスト◆

5000 ㍍:14’17”00

10000 ㍍:29’47”96

 

◆インタビュー抜粋◆

―夏合宿の感想

自分としては4年間の夏合宿の中で1番いい練習が積めたのかなと思っています。ただ、夏合宿先でちょっと自分が体調不良になり、うまく練習がこなせない時期もあったのですが、まずはチームとしてはうまくまとまりを持って練習を消化することができたというのが、1つ大きな収穫だったのかなと思います。個人としても走行距離という面では1番練習として多く積んだ時期でもあったので、そう言った意味ではけが無く終えることができたのは非常に良かったかなと思っています。

―夏合宿ではどんな練習をしたか

今回は監督の意図として基礎作り・ベースづくりというところが根底にあったので、どちらかというと昨年までのような質の高いポイント練習で上げていくというよりは、ベースをしっかり増やしつつ、距離走やスピードなどを入れて、徐々に徐々に体にとってはじわじわくるような練習のかけ方だったのかなと思っています。

―1次合宿から徐々に上げていくという練習は、自身にとってどうだったか

自分としてもチームとしても新しい挑戦だった中で、大きな故障なくやれたのは良かったですし、やはりベースというところがこのチームにちゃんと作れていたかというとそうではない部分が多かったと思っているので、しっかりそういった基礎作りというところをしっかりと入念にできたというところは今後の秋シーズンに向けての自信になるかなと思っています。秋シーズンに向けてよい準備ができました。

―現在のコンディション

自分の調子はだいぶ上がってきていて、夏合宿をけが無く終えることができたので、秋以降のシーズンが非常に楽しみです。

―走りの強み

タフネスかなと思っていまして、粘り強さを気持ちと身体で表現するような走りだと思っています。

―粘り強さは終盤で見られるのか

そうですね。やはりきつい所で自分としての強みでもあると思っていて、終盤でしっかりと耐えるべきところは耐えてしっかりと結果や成果に結びつけるみたいなところを自分として軸に置いています。

―粘り強さを伸ばすためにどのような練習をしたか

今年の練習としては、毎週末に距離走を行っていて、その中で終盤にペースアップしていくような練習なのですが、そこで少し足や身体がだるい中でも、しっかりと動かすことを練習で磨いていきました。

―この1年間取り組んできたこと

個人としてはやっぱりラストイヤーなので細部にこだわるというのを意識してきました。高校の監督(立教新座)も、勝利の神様は細部に宿ると仰っていたので、そういった部分で朝練習や動き作りなどの細かい部分もしっかりと見つつ、全体でいい練習ができるような形をとっていましたね。

―朝練習も細部だからこそ手を抜かないみたいなニュアンスか

手を抜かないというよりは、例えば、朝練習で10㌔とか10何㌔とか集団走とか練習メニューが組まれるのですが、そこでただそれだけをやっているわけではなくて、その前にしっかりウォーミングアップや、集団走終わった後の動き作りをしっかりと丁寧に行う。例えば、練習が午後にスピード練習があるとしたら、しっかりそのスピードの出力が出せるようなイメージ作り、身体作りを行う、後はちょっと疲労があると感じるならダウンジョグをしっかりやるなど、自分の身体と向き合って細かな身体の反応に意識して練習していたというニュアンスですね。

 ―髙林監督になって練習メニューや走りはどう変わったか

先ほどとも少し被るのですが、練習メニューに関しては去年まではポイント練習の質を追っていたので、その中でジョグが調整ジョグになりがちで、どちらかというと練習の保有能力を高めていくというよりはしっかりと出力していく、自分の出力できるキャパを増やしていくみたいな練習が多かったのですが、髙林監督の場合だとジョグをベースにしっかりと踏んで保有していく、その中で大事な時に上手くバシって合わせられるように発揮していくみたいな、考え方の違いが少しあって、おそらくそれが練習メニューや取り組みに反映されているかなと思っています。ちょっと細かいところで言うと、前監督だと週2回、水曜と土曜にポイント練習があったのですが、土曜も水曜もスピード練習が多くて、日曜に各自でちょっと長めのロングランを入れていました。高林監督に変わってからは、土曜は集団での距離走を行い、月曜にも快調走という長めのトレーニングをして、体が結構重い中でも動かすということを高林監督は仰っていましたね。で、走りとしてどう変わったかということなのですが、最初監督が来た時に5000㍍だと3000㍍以降、10000㍍だと7000~8000㍍以降の終盤の粘りってところが課題と言われていて、粘るべきところで粘れずにスピードはあるのに失速してしまうことがあったので、そういったところ克服するために練習していく中で、自分としてもレースの結果に少しずつ反映していけていると思うので、終盤の落ち込み具合は去年と比べたら少なくまとめられているのかなと思っています。

―櫻井選手にとって髙林監督はどんな人か

1つ目は勝ち方を知っている人だと思っています。やはり駒澤大学で駅伝三冠を成し遂げたときのチームを知っていますし、現役時代でも強いチームの中で自分が主力選手として走られていたので、やっぱり勝ち方ってところを知っている。特に、個人の勝ち方ってよりはチームとしてどうやって勝つかという、チームとしての勝ち方を知っている方だなと思いました。前監督はどちらかというと、スタートアップの社長みたいな感じで、何もない所から自分でいろいろ築き上げて、行動力とか開拓心で築き上げてきた方なのですが、高林監督は、組織としての経営のスペシャリストみたいなイメージがあって、社業も経験していることからマネージメントの違いを感じますね。ここまで監督違うと変わるんだというのはすごく感じました。やはり立教らしさも持ちつつですが、前監督のいい所と今のいい所をいろいろ取り入れつつ、ブレンドされた感じかなと思っています。

―今のチームの雰囲気はどうか

雰囲気はだいぶいいのかなと思っていまして、自分は今年の7月末ぐらいから紫聖寮に入寮して、チームの雰囲気をより感じるような機会が増えたので自分としてはチームメイトとうまくやれていますし、チームの雰囲気といったところでも、一人ひとりが個人の目標というよりは箱根駅伝や全日本など、チームとしてどこを目指すかという目標の共通認識ができているのは非常にいいことかなと思います。

 ―立教新座出身のミラー選手からの刺激は大きかったか

そうですね、高校時代自分はそんな目立った実績もなく、高2から高3にかけてけがしていたので、そもそも入部できると思っていなくて。ただ話したりチームを真近で見ていくうちに自分も箱根駅伝を目指したいなと思うようになって、そういった中でミラー先輩と連絡をとって、入部させてもらうことになったので、やっぱりミラー先輩には感謝していますし、自分が1年次にミラー先輩が関カレ優勝していたりするので、立教新座でも、強豪校出身じゃなくてもやれるんだという、そういった姿は見ていましたし、すごい刺激を受けましたね。

―ミラー選手にどんな言葉をかけたいか

難しいな(笑)。今日ミラーさんが来られるらしいので、話そうかなと思っていまして、ミラー先輩だけではなく、マネージャーの福井先輩や、立教新座の方々駅伝ではなく、陸上部の方にもたくさんいらっしゃったりするので、そういった高校の同期や先輩、後輩には自分の走りで何か元気を与えられたらなと思っていますし、僕は立教10年目で、自分は立教ですごくいい教育を受けてきたなと思っているので、教職員や立教の関係者などのお世話になった方々にも自分の走りで何か伝えられたらいいなと思っています。

―全日本の感想

チームとしてはうれしかったなと。やっぱり歴史的瞬間を応援できたのはすごくうれしかったと思いつつも、自分もやっぱりあの場で走りたかったなという、悔しさというのも自分の中ではあります。メンバー選考の中で自分は選ばれると思ってやってきた中でちょっと距離走で外してしまって、メンバーを外されたという形になってしまったのでそういった悔しさみたいなのはずっと残っていますし、だからこそ今回は絶対練習一つ一つ外せないなという思いを箱根予選会や全日本大学駅伝のメンバーのエントリーで気持ちを持てたので今回選ばれて嬉しいですし、ちょっと飛躍しますが、全日本でも立教大学でも初出場になるので、短い区間が多いと思いますがそういった中で自分のスピードがうまく生かせればなと思っています。

―全日本本選に出場することになった場合の目標、レースプラン

まだちょっと具体的な戦略までは立てられていませんが、目標としては個人で63分台を目指してやっていけたらなと思っています。ハーフマラソンの出走が2回目なのでどのくらい対応できるのかが楽しみでもありつつ不安な部分も大きいですが、自分の最大限のパフォーマンスを出してチームの箱根駅伝出場権獲得に貢献できればなと思っています。レースプランはまだわからない部分があって、監督からもまだ具体的な話まではされていなく、今年は変わった形になるのかなと思うので楽しみにしておいてください。例年だと最初突っ込んでいく感じだと思うのですが、ちょっと今年どうなるかなという。それを引き継ぐのか引き継がないのかというところですね。

―意識している選手

意識している選手はあまりいなくて。というのも他の選手だと同じ高校の出身選手が他大学に色々いらっしゃるのですが、僕の場合だといないのであまり意識はしていないですね。

―この大学は超えたいというのはあるか

下馬評では、立教はかなり高い所にいて、自分の上だとだいたい中央・東海などが来ると思うのですが、周りの大学というよりは自分たちが出せるパフォーマンスを出さないと通過できないと思っているので、どちらかというと敵は周りの大学ではなく自分たちかなと思っています。

―意気込み

予選会ではまずは最低でも10番以内、目標としては3番を掲げてチームとして箱根駅伝出場というのを果たしていきたいなと思っています。また、個人としては、出走できたとしたら自分にとって初めての予選会になるので、自分の4年間の答え合わせが出るのかなと思っていて、自分としてはすごいチャンスでもあるし、そのチャンスが次いつ転がってくるかわからないのでしっかりと準備して挑んでいきたいなと思います。

(10月16日 取材・山口隼輝、横田侑奈、渡邊和俊/編集・前澤佑実)

 

関連記事一覧