【野球部】王者・慶大との一戦!『結束』を見せ、今季初の勝ち点を奪えるか!〈春季リーグ戦 慶大戦展望〉
今季初の勝ち点を取りたい立大。立ちふさがるのは昨年秋季リーグ戦、明治神宮野球大会とともに優勝を果たした慶大だ。2018年春以来19連敗している因縁の相手に対して白星を奪えるか。
強固な投手陣を打ち崩せるか
今年も慶大投手陣の大黒柱となるのは外丸(3年=前橋育英)だろう。昨年秋はリーグ戦無傷の6勝、明治神宮野球大会決勝では青学大相手に完封をするなど実力は折り紙付き。持ち前の制球力を生かし、ストライク先行の投球でテンポよく投げ込んでくる。今季は23イニングを投げ、防御率1.57と篠木(法大=3年)に次ぐ第2位。四死球も4つのみと快投を見せ続けている。厳しい球を見極め、狙い球を一発で仕留められるかが攻略の糸口になるだろう。他にも渡辺(2年=高松商)、沖村(2年=慶應義塾)、木暮(3年=小山台)など層の厚い投手が揃う。慶大の強力な投手陣相手に最後まで粘って得点を積み重ねることが勝利への鍵となるはずだ。
勝利に向けて打線の奮起は絶対だ。しかし今季は早大戦、法大戦でチーム打率は.177と少し物足りない状況。慶大の投手陣を打ち崩すべく打線のキーマンは丸山(コ2=大阪桐蔭)と戸丸(コ4=健大高崎)だ。4番を任され、風格も出てきた丸山は立大打線を牽引。慶大のエース外丸に対しても「1打席目から強いスイングを意識したい」と語った。これまでの試合でもフェンス手前への大飛球を打つなど、スタンドへの一発を予感させている。慶大戦でリーグ戦、自身初の本塁打を期待したい。そして好調な投手陣をリードする女房役の戸丸にも注目だ。早大戦では2試合連続で適時打を打つなど勝負強い打撃が光る。先週行われた社会人チームとの一戦でも走者一掃の三塁打を打つなどここ一番の強さは健在。慶大戦でも好機での一本が見られるか。他にもクリーンナップを任され、安定した打撃をみせる柴田(コ4=東明館)や出塁率の高い菅谷(コ4=市立船橋)も打線をつなげるための重要なピースだ。
2人の投手の好投に注目!
2連覇を狙う慶大の中軸を担うのは水鳥(4年=慶應義塾)、清原(4年=慶應義塾)だ。水島は走攻守揃った遊撃手でドラフト候補にも挙げられている。昨年からリーグ戦に出場し、秋には11打点を記録するなど勝負強さを併せ持つ。加えて50メートル走6秒の俊足を生かした走塁も魅力だ。今季も打率.333と打撃の好調ぶりがうかがえるだろう。今季4番を任されている清原はしぶとい打撃と勝負強さを発揮。未だ本塁打は出ていないが、パワーは十分に持つ。一打で球場の雰囲気を変えられる選手でもあり、警戒が必要だ。主将・本間(4年=慶應義塾)はパンチ力のある打撃が持ち味。法大第1戦目では左翼スタンドへの本塁打を放った。他にも主軸を任される常松(3年=慶應藤沢)や東大戦でリーグ戦デビューを飾った丸田(1年=慶應義塾)など気の抜けない打者が揃う。立大投手陣がどこまで慶大野手を封じられるか期待がかかる。
慶大打線を抑えるカギとなるのは小畠(営3=智辯学園)、大越(済3=東筑)。両者ともゲームメイク能力に長けた先発投手だ。小畠はここまで防御率1.71と目覚ましい成長を遂げている。法大戦では自身初、6安打完封でリーグ戦初勝利を挙げた。慶大戦でも140キロ台の威力抜群の直球とキレのあるスライダーを武器に相手打線を翻弄するだろう。大越は昨年までリーグ戦未登板ながら早大戦、法大戦と10イニングを投げ、自責点1と抜群の安定感を誇る。マウンドでは伸びのあるストレートとキレのあるカットボールを軸にテンポよく投げ込んでいく。慶大の強力打線相手に持ち前の投球術で攻撃へとリズムを作ることができるか。さらには経験豊富の沖(磐城=法4)や速球が武器の吉野(コ3=仙台育英)などの投手陣にも注目したい。
早大戦、法大戦とともに第3戦までもつれ込む接戦に。あと一歩のところで敗北するも、チームの飛躍を予感させた。雪辱を胸にRIKKIOナインは勝利だけを見つめている。熾烈な攻防戦を制し、勝ち点をつかみ取ってほしい。
(4月30日・林梨紗子)