【ホッケー部男子】4年生卒業記念 「愛」 高橋愛理
選手を支える
ホッケー部に入ったのは、2年のときだ。高校時代ではチアダンス部に所属。「人を応援して選手を支えていました」。チアダンス、マネージャーと形が変われども、選手を支えたい思いがあった。部活動として真剣に打ち込んでいる人と一緒に活動しようと考える中、ホッケー部に出会う。暖かい雰囲気に惹かれ、1個下の代と同時に入部した。
新鮮な気持ちで部活に行く毎日。初めてのマネージャー、初めての競技だったが、「人があまりしないような仕事を積極的にするように心掛けました。遠くにあるボール拾いにいったり、簡単なことですけどできることをしようと考えていました」。自分ながらにできることを考えて行動した。
自分にできることから、自分にしかできないことに
3年次には審判の資格を取った。「マネージャーはいっぱいいる中で何か自分にしかできないこと、選手の役に立てることはないかなと思って」。立大ホッケー部のマネージャーで審判の資格を取るのは異例の事だった。加えて、ホッケーの審判は非常に難易度が高い。アップボールという反則では、ボールを浮かせると反則になるが、基準は決まっておらず裁量は審判にゆだねられる。キックという反則では、ボールが足に当たると反則。しかしスティックとボール、両チームの選手の足が絡み合う中、素人目には判断がつかない。特にペナルティーエリア内で反則がでるとPCになり、大きな得点機会になる。一瞬の判断ミスが試合結果を左右しかねないのだ。
しかし選手のことを第一に考え、資格を取得。女子部の試合では公式戦でも笛を吹いた。練習でも高橋がいることで審判有りの実践的な練習ができた。
お互いを補いあう同期のマネージャー
戦友として苦楽を共にした澤井(文4)について自分とは全然性格が違うと語る。「里菜(澤井)はすごくリーダーシップがあってテキパキ頑張ってくれる。そんな部分には憧れていますね」。澤井も「高橋は部活の癒し的な存在というか、私にはできないところをカバーしてくれて、癒されて私も仕事を頑張れました。」と語る。トラブル時には夜中に半泣きで電話相談をしたこともあったという。「色んな困難を共にしてきたので里菜がいたからこそここまで乗り越えられたなって思います」。
チームメイトからは「ふわふわした感じで部活の癒し(佐藤・社4)」、「しゃべるごとにツッコミが増えて楽しくて、何気一番話が合うんじゃないかって思います。(篠崎・文4)」との話が。頼もしい同期のマネージャーとはお互いを補い合いながらチーム小林を支えていた。
髙橋にとってホッケーとは
「人と人をつなぐスポーツです」と答えた。「今できた仲間っていうのはホッケーを通してつながった縁ですし、大会とか試合の相手になる他の大学さんとのかかわりもあって。仲間たちをつなぐスポーツだと思います」。
新チームに期待する選手では選手の成長を最前線で見たからこそ「一人一人良い選手で、みんなに(期待)しているんですけど…」から語り始め、横内(文2)の名を挙げた。「リーグ優勝をかけた試合で堂々と活躍していた姿を見ると、守護神になってゴールを守れる選手になるのかなと思います。」と若き守護神候補にエールを送った。
往復4時間半より深いホッケー愛
実家がある千葉県佐原市から往復4時間半をかけて通った。「入りたての時から『そんな時間あったら韓国行ける』みたいな田舎者いじりをされました。」と笑う。免許もなく、電車で通う日々。大会の時は始発でも間に合わず、同期の家に泊めてもらうこともあった。そんな苦労をしながらもなぜホッケー部を続けられたのか。「仲間たちが大好きという気持ちが一番ですね。4時間半かけていったらみんなに会えてお話ができる」。かかる時間よりも仲間たちに合える嬉しさ、楽しさが上回った。高橋のホッケー部愛は誰よりも強い。
(3月1日 山岡雄一郎)