249号

立教スポーツ249号

2023年10月5日更新

レース後、歓喜の表情で仲間たちにガッツポーズを見せる山下(現3)

レース後、歓喜の表情で仲間たちにガッツポーズを見せる山下(現3)

【水泳部】 自己ベスト更新!表彰台まであと0.33秒まで迫る! 気迫の力泳!進歩は止まらない 日本学生選手権 男子200㍍背泳ぎ 4位 「好タイムを出せて満足、95点あげたい」

学生水泳界のトップが集う日本学生選手権。エース・山下結生が200㍍背泳ぎにおいて4位入賞を果たした。 立大から3人が決勝に進むなど、飛躍の年となった今年度。大会は4年ぶりの有観客開催となり、声援も戻った。決勝は過去最高峰の戦いが展開。山下は世界水泳出場者らと競い合う。メダルは逃すも自己ベストを更新。成長の裏側には自身の泳ぎと向き合う努力があった。

白熱した戦い

念願のメダル獲得へ、山下の3度目の挑戦。大会屈指の猛者が集う勝負の舞台に臨んだ。 予選から好調な滑り出しとなった今大会。昨年から鍛え上げたキックでの推進力を武器に、リードを広げていく。圧巻の泳ぎをみせ組1位で競技を終えると、自己ベストを更新。「余力を残して泳ぎ切れた」。 自身の成長に確かな手応えを感じ、順当に決勝へと駒を進めた。 絶好のコンディションで迎えた大一番。プールサイドの仲間から応援を受け、気持ちをさらに高める。心身ともに万全な状態でスタート台に手をかけた。合図と同時に飛び込むと、隣を泳ぐ日本代表選手が勢いよく抜け出す。しかし開いていく差を気負うことなく、終盤に向け体力を温存。落ち着いたレース運びにより、5位で後半へとつないだ。 徐々にギアを上げていき、上位を捉え始める。最後のターンで3位に浮上。メダル圏内の好位置から追い込みをかけた。前半の冷静さが功を奏し、山下の泳ぎは加速していく。最後の決着はタッチ差に。昨年度の優勝者と激しく競り合った。予選からさらに記録を上げるも、僅差で4位。過去に類を見ない本種目のレベルの高さを実感する。悲願達成への思いがより強まる一戦となった。

堅固な決意

惜しくもメダルを逃したものの、1ヵ月前の関カレから大幅にタイムを縮めた山下。「95点をあげたい」。 自身の進歩に満足感を示した。 急成長につながった練習の改革。それは実戦を想定した泳ぎを意識することだった。新しい観点から自身のレースを分析し、具体的なストローク数の基準を設定。普段の練習ではかき数を意図的に増やし、試合以上の泳ぎを心掛ける。体への負荷を高めることで、苦しい局面も耐え抜く持久力を手にした。8月の初旬に記録の低迷を感じ、始めたこの試み。短期間で大きな成果を得ることに成功した。 今まで以上にトレーニングの強度が上がり、格段に疲労は募る。そんな状況でも、仲間同士を鼓舞する声出しが山下を支えた。練習内での目標タイムも共有し、体力の限界まで出し切る毎日。「すごくいい雰囲気だった」。 一人一人の努力を肌で感じることで、心から信頼できる関係となる。4年ぶりに歓声が戻った今大 会。ともに成長した仲間からの応援が、山下を奮起させた。主将として迎える来季。今年を超えるチーム作りを目指し部員をけん引する。「結果で引っ張りたい」。 背負うものが増す最後の学生選手権。エースの覚悟とともに、激浪へ飛び込む。(関根拓人)

【陸上競技部】弛まぬ努力で心身ともに成長を遂げる! 苦難をはねのけ未来へ突き進む 道下 日本選手権 1500㍍ 7位 「悔いの残るレースだった」

懸命に走る道下(社4)

道下美槻が、4度目の日本選手権に出場。女子1500㍍決勝において7位入賞を果たした。今回の経験を糧にし、大会後も体力強化に取り組んだ。五輪を目標に、走り続けた四年間。さらなる飛躍を誓った立大のエースは世界の景色を追い求める。

遺る無念

「四年間で一番悔しい」。 昨年まで好調だった中で順位 を落とした道下。唇をかみしめ、率直な思いを吐露した。 世界陸上出場の夢を抱いていた今季。日本選手権3位入賞が代表入りの鍵だった。しかしハイレベルな試合での連戦が続き、疲労が蓄積。大会直前は回復に努め、調子を整えた。臨んだ予選は翌日の決勝に余力を残し5着で通過。大一番のレースに向け、気合いは十分だった。 決勝当日、会場は大荒れの天候。雨による体温低下を感図形じながらも、目標だけを見つめて自身を奮い立たせる。号砲が鳴り、一斉に選手がスタート。図形始めは予想通りの周回タイムで進む。先に前へ出た日本陸上界の女王・田中のペースにのまれず、落ち着いた走りを見せた。 仕掛けたのは、ラスト450㍍。一足先に2位集団から飛び出すも、タイミングが少し早かった。疲労で足が動かず徐々に減速する。力及ばず順位を譲り最終結果は7位。表彰台を志し図形た彼女にとって悔いの残る幕引きとなった。

飽くなき修練

掲げた目標は日本一。強豪並み居る舞台でも彼女たちは挑戦者として敢然と挑んだ。「相手の肩書きは忘れて頑張ろう」。 難敵たちと渡り合うべく目指したのは、堅固な守備。そのため対戦校の分析に注力した。一人一人に研究する選手を割り振り、個人の癖を理解する。全体でも情報共有し相手を熟知。各々が主体的にゴールを守る意識で、隙のない守りの礎を築いた。 実践練習でも連帯感のある守備を心がける。球を保持する敵を全員でマークし、相手の動きを封じる堅守を習得。さらにリバウンドにも力を入れた。体格の大きい選手より先にボールを奪うため、位置取りを徹底。ゴール下に入り込み、力強く体をぶつけて相手を押し出す。好位置でこぼれ球を待つことで確実にリバウンドを奪う練習を反復。努力の末、格上に対抗できる守備を手にした。 鍛え上げた武器が通用した今大会。次なる目標は1部昇格。強い団結力でさらなる高みへ挑戦する。

(前原梨乃)

女子バスケットボール部】強豪たちにも果敢に立ち向かう! 新進気鋭の選手たちが栄えある1ページに名を刻む 新人インカレ 8強 「全員で守るのが立大のバスケ」

 

レイアップシュートを決める田平(社2)

強敵を撃砕

ルーキーたちが大舞台でベスト8の快挙を達成。記念すべき初回大会でその名を刻んだ。 予選は首位突破の好発進。しかし愛知学泉大と対する初戦で予想外の苦戦を強いられた。高身長の選手を全員でマークし、得点を食い止める。粘りを見せるも、相手の連携プレーに押され試合は拮抗(きっこう)。 延長戦に突入し、残り10秒で同点に。緊迫した戦況に誰もが息をのむ。勝敗を分ける場面でボールを託されたのは、チーム最多得点選手の田平。パスを受けると同時にゴール前へ勢いよく切り込む。「外れたとしてもみんなが取ってくれる」。 仲間への信頼が彼女を勢いづけた。ラスト5秒、田平が放ったシュートはリングに吸い込まれる。決勝点となるゴールが決まり、念願の勝利を手にした選手たち。笑顔で抱き合い喜びをあらわにした。 続く2回戦では関西王者・大体大と対戦。敗れたものの4点差まで詰め寄る健闘を見せる。難敵にも全力で挑み、好成績を手繰り寄せた。

築いた鉄壁

掲げた目標は日本一。強豪並み居る舞台でも彼女たちは挑戦者として敢然と挑んだ。「相手の肩書きは忘れて頑張ろう」。 難敵たちと渡り合うべく目指したのは、堅固な守備。そのため対戦校の分析に注力した。一人一人に研究する選手を割り振り、個人の癖を理解する。全体でも情報共有し相手を熟知。各々が主体的にゴールを守る意識で、隙のない守りの礎を築いた。 実践練習でも連帯感のある守備を心がける。球を保持する敵を全員でマークし、相手の動きを封じる堅守を習得。さらにリバウンドにも力を入れた。体格の大きい選手より先にボールを奪うため、位置取りを徹底。ゴール下に入り込み、力強く体をぶつけて相手を押し出す。好位置でこぼれ球を待つことで確実にリバウンドを奪う練習を反復。努力の末、格上に対抗できる守備を手にした。 鍛え上げた武器が通用した今大会。次なる目標は1部昇格。強い団結力でさらなる高みへ挑戦する。

(飯嶋園子)

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