【ハンドボール部】春季リーグ入れ替え戦!1部残留をかけて戦うも敗戦
◆2023年度関東学生春季リーグ 入れ替え戦◆
6月4日 立大25−29順大 国士大多摩キャンパス
悔しさの残る結果となった春季リーグ。リーグ最終戦と同様、因縁の地で1部残留をかけた譲れない一戦に臨んだ。今戦の相手は順大。2部リーグを制し、1部昇格へ勢いのあるチームだ。
試合は順大に3点を先制される。序盤から嫌な流れが立ち込める中、松川(コ3)と松村(コ4)のシュートで同点に追いついた。その後も青木(コ2)、大久保(営3)が得点を決め5−3とリード。試合開始から11分で相手にタイムアウトを取らせた。
再開後は、オフェンス陣のミスや厳しいレフェリングが重なる。試合開始から17分で6−6の同点に追いつかれると、そこからは互いに譲らぬシーソーゲームとなった。
一つのミスが命取りとなる展開。流れを変えるため、左足を負傷中のエース平田(コ3)がコートに入った。しかし足の痛みで思うように動くことができず、1プレーでベンチに戻る。ポストのエースが不在の中、絶対にこの一戦を落とせない立大。対する相手も1部常連の強豪。復帰への意地を感じさせるプレーを見せた。順大の大胆な攻撃にもレフェリーの笛は鳴らず連続失点を許す。リードして締めたかった前半は12−14で終えた。
2点を追いかける後半。開始直後に松川がサイドシュートを決め1点差に迫る。さらに主将・三谷(営4)もサイドシュートを決めるなど、スピード感のある攻撃を展開した。しかし、流れに乗り切ることができず、前半同様得点を決めては取り返される時間が続く。なかなかリードを奪えない焦りからか、パスやシュートのミスが増えるようになった。後半開始から21分、20−21で立大はタイムアウトを使用。嫌なムードを断ち切ろうとした。
試合再開直後、主将・三谷が敵陣ゴール前に切り込み相手に倒される。7メートルスローの権利を得たが、激しいラフプレーにも退場のカードは切られない。さらに、7メートルスローを外す痛恨のミス。その後もパスのエラーがあり3点連続の失点。試合は4点を追う展開となった。大久保がすぐさま1点を返すも、流れを譲りたくない順大はタイムアウトを切る。雰囲気を取り戻せない中、残り6分間の終盤を戦うこととなった。
順大の攻撃で試合は再開。すぐさま1点を奪われ4点差。残り数分で5点を奪わなければ1部リーグを離れることとなる。選手たちの顔に焦燥の色が見え始めた。対する順大は、悲願の1部復帰へ王手をかける状態。攻守共に大胆なプレーを展開した。変わって入ったキーパー・阿部(文2)も健闘し、好セーブを見せるも点差は縮まらない。試合終了間近に松村、大久保が得点を決めるも、順大は巧妙にタイムアウトを使用。最後まで攻撃の波に乗れないまま、25―29で無念の敗戦を喫した。
試合終了のホイッスルが響くと同時に、歓喜の声が飛び交う順大サイド。立大は昨年度守り抜いた1部リーグの地位を譲り渡す結果となった。次に控えるは東日本インカレ。関東1部で戦ったプライドを胸にインカレ出場を狙う。「しっかりと点差にまでこだわって勝利を収める」。試合終了後、誰よりも悔しいはずの主将・三谷の目には闘志の炎が灯っていた。
悔しい春を終えた三谷世代はこの雪辱を進化の嚆矢(こうし)とし、秋季リーグで最高峰の舞台を奪還する。
(5月29日・小島優太)
試合後インタビュー 主将・三谷選手
−試合を終えて率直な感想
自分達4年生はもちろん、これからやっていく後輩たちに申し訳ない。ここで下を向いていたら何も始まらない。とにかく前を向いて秋の入れ替え戦で勝ち、1部に上がるしかない。
−今日に向けた準備
戦術的なところでは手強い上の3枚を一個ずつ潰していくことを話していた。精神的なところでは、相手は失うものがないがこちらは背負っているものがかなりある。その差を気合いで埋めて、1部でやってきた誇りを持ってやっていこうという意識で臨んだ。
−今日を振り返って
みんな気合いがすごく入っていたが、最初の方はそれが空回りしたシーンが多かった。前を狙うが、チャージやミスが重なった。気持ちの面では良かったが、シュートが入り切らない点は修正していく必要があると感じた。
−秋季リーグに向けて
リーグの前に同立戦と東日本インカレがある。まずそこでしっかり勢いに乗れる結果を残し、点差にもこだわって秋季リーグまで突き抜けていきたい。2部リーグでこれからプレーする中で、相手のレベルも1つ下がる。そこでも勝ちだけじゃなく、一個一個のプレーの過程にこだわってやっていく。