【レスリング部】悲願の1部残留!61年ぶりの舞台でも大健闘を見せた〈東日本学生リーグ戦〉

◆東日本学生リーグ戦◆

5月16日〜18日 駒沢室内球技場

悲願の1部昇格を果たしてから61年ぶりの大舞台に戻ってきた。今年から有観客となり、リーグ戦醍醐味の応援席も復活。立大は強豪ひしめく1部で躍動する。予選ブロックは日体大、専大、育英大のいわゆる死の組。それでも果敢に立大レスリング部は挑んだ。

洗礼を浴びた予選ブロック1日目

初戦の相手は日体大。猪狩(済3)が先陣を切る。相手の背後を取られ先制を許してしまう。その後も5分まで粘りを見せるもテクニカルフォール負け。続く大塚(理2)、植杉(ス1)、奥山(済3)も立て続けに敗戦。悪いムードの中、61㌔級坂本(観3)がマットに上がる。開始早々先制されるもすぐに相手の背後を取り同点に。さらにスピードを緩めることなくローリングで逆転に成功する。しかし後半に同点に追いつかれてタイムアップ。最終ポイントを獲得した相手選手の勝利となった。続く主将・河村(理2)もテクニカルフォール負けで敗戦を喫した。

ローリングを繰り出す坂本

2戦目は専大とのマッチアップ。立大の1番手として登場したのは河村。開始早々から果敢に攻める。低い姿勢から相手を倒し、2点を獲得。攻めの姿勢を崩すことはない。2分には相手を持ち上げ背中から倒して4点、後半開始早々にも同様の技で4点を上げ、テクニカルフォール勝ち。チームに拍車をかける。

相手をスタンドで持ち上げる河村

続く猪狩は前半からなかなか仕掛けることができない。ペナルティを取られ、0ー1で前半を折り返す。後半早々に相手の左足を持ち上げライン外に押し出し、1ー1の同点に。同点で迎えたラスト10秒、相手の攻撃を見事にかわし最後は相手を押し出して勝ち越し。試合終了と同時にガッツポーズ、チームメイトから祝福を受けた。河村と猪狩の勝利で勢いに乗りたかったが敗戦。残すは育英大の試合のみとなった。

笑顔が溢れる猪狩

予選ブロック最終戦は育英大。70㌔級で登場した河村は素早いタックルで相手の後ろを取り先制する。さらに相手を倒して2点、ローリングで2点を奪うも、3試合目の疲れもあり相手のカウンター攻撃に遭い一気に逆転されてしまう。後半も相手のペースにのまれ敗戦。悔しい結果となった。さらに57㌔級の植杉は4点ビハインドの後半ラスト30秒で相手の裏を取り、2点差まで持ち込むも堅い守りに阻まれてしまった。

低い姿勢で構える植杉

この結果により予選ブロックは3敗の4位となり、2日目に控える13〜16位争いの順位決定戦に回ることになった。

接戦を繰り広げるも勝ちきれず…/2日目

 

1日目は強豪専大に対して猪狩が金星をあげるなど健闘した立大だが、団体としては勝利を挙げることは出来ず。2日目は4位グループでの対戦となった。

初戦の相手は青学大。57㌔級として初戦に登場したのは柴田(済1)だ。果敢に技を仕掛け相手に両肩を着かせる。2ポイントを奪取し健闘するも、その後は圧倒され勝ち星は得られなかった。続いて登場した坂本はテクニカルフォール負け、稗田(営2)は負傷のアクシデントも重なり10点差をつけられ、完敗を喫した。人数上の都合、ここで立大の敗戦は決まっていたが、ここで主将・河村が意地を見せる。攻めの姿勢を貫き10点差をつけ完封勝利を収めた。2回戦の相手は法大。ここは坂本、河村が勝ち星をあげるも2ー5で敗戦となった。

足を締め上げる河村

 

残留をかけた運命の入れ替え戦/3日目

3日目の最終日は4位ブロックの3試合目と入れ替え戦が行われる。なんとしてでも立大は入れ替え戦に回ったとしても残留を決めたい。この日は応援団も駆けつけ、立教レスリング部の士気は高まっていた。

この日は応援団も駆けつけた

3戦目は大東文化大との一戦。70㌔級で登場した河村は相手の隙を見逃さず相手の背中を地面に叩きつけ4点を先取する。序盤から攻めの姿勢を貫いていく。さらに攻撃の手を緩めることなく得意の立ち技を繰り返し、前半でテクニカルフォール勝ちの勝負を決めた。

続く65㌔級の平岡は序盤から相手の背中を取り、2点を先取する。しかしその後カウンターを受け逆転されるも相手のミスを見逃さず後ろを取り逆転に成功。前半終了間際にも相手の攻撃に遭うも落ち着いてカウンターを決め、1点リードで前半を折り返す。後半は攻守の探り合いが続く中ラスト30秒、疲れたところを見抜かれ一気に逆転され6ー9と3点ビハインドとなる。それでも平岡は諦めることはなかった。相手の左足を掴み、倒して後ろに回りこれで1点差に追い詰めると、勢いそのままローリングで相手を回し逆転に成功。これにはベンチもスタンドも大盛り上がり。ブザーが鳴った瞬間、手を叩きガッツポーズを見せた。

ガッツポーズの平岡

勢いに乗りたい57㌔級の植杉は開始早々低い姿勢から相手の左足をとり2点を先制する。同点に追いつかれ迎えた後半、勝ち越しを許してしまう。3点ビハインドで迎えた残り30秒、相手の足を掴み、全身で押し込み背中をつけ2点を加えて1点差に。さらに相手を1回転させて逆転するとガッツポーズを見せた。しかしここで大東文化大がチャレンジを試みると判定が覆り軍配は大東文化大側に。悔しい結果となった。

攻撃のタイミングを図る植杉

大東文化大に敗れ、4位ブロック3連敗を喫した立大。この結果により日本ウェルネス大との入れ替え戦に挑む。日本ウェルネス大の人数関係により立大の2勝が残留の絶対条件だった。

必死に食らいつく柴田

1番手の奥山は粘り強い戦いを見せるも、勝ち切れず。続く坂本は序盤から果敢にタックルを仕掛け、4連続ローリングを決めテクニカルフォール勝ち。これであと1勝。続くは57㌔級の柴田がマットに上がる。序盤から果敢にタックルを仕掛けていく柴田。相手の身体をマットに当てそのままローリングで一挙6点を上げる。しかし相手の攻撃に押され1点ビハインドで前半を折り返す。後半は一進一退の攻防で進み、2点ビハインドで迎えた残り30秒。相手が押し込むところをラインギリギリで力で跳ね返し相手選手が一回転に倒れ、これが逆転となる一撃となった。最後は同点に追いつかれるもビッグポイントの差で柴田の勝利。この勝利により立大の1部残留が決定した。

声援を送る坂本

この結果により1部残留を決めた立大。4年生がいないため来年も同じメンバーでリーグ戦に挑む。今後は個人との戦いが続いていくが来年更なる飛躍を誓うため立教レスリング部の勢いはさらに加速する。

(5月23日・熊谷光洋、松尾悠)

◆コメント◆

主将・河村歩

ー目標

とにかくまずは1部定着ってことでできるなら順位を上げていこうって思ったんですけど2日目は惜しいところも多かったのですけど競っている試合で取り切れなかったので、目標ギリ達成なのかわからないですけど一応残りはしました。

ー残留できたことは?

残留することは部員の中ではあたりまえというか残る前提としてどこまで上がれるかどうかだったので残留できたことについては一安心です。

ー1番良かった試合は?

チームとしては勝ち切れた入れ替え戦っていうのはいい勝ちだったと思います。あと大東文化は惜しいところもあったのですけど課題も見つかったと思いますし、取れた選手、取れなかった選手どちらの選手も次に活かせると思います。(悔しかったのは?)日体大戦ですね。最初自分が取り切れなかったところから急いでしまって最終的にかなり差をつけられてしまったのでそこは主将としてとかではなく個人として練習していかないとと思いました。

ー主将として

自分は今までもまとめる立場じゃなかったので後輩たちにこうしてとか得意じゃないんですけどその分試合とかで勝つことによってチームを引っ張っていけるのでそこが自分の良さだと思います。

ー成果が出たところ

良くも悪くもなんですけど練習してきたところがそのまま出たのかなと思います。最後取り切れるところと取り切れなかったところは練習でどれだけ最後追い込めているかそういうのがどれも選手にとってはプラスとかになると思います。

 

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