【バレーボール部・ローラーホッケー部】バレーボール部×ローラーホッケー部 主将対談 主将としての思い、体育会を盛り上げるためには…
2部上位を目指し日々奮闘するバレーボール部と日本一へと邁進するローラーホッケー部。 以前から交流があるバレーボール部男子主将・星倉元(文4)さん、ローラーホッケー部主将・中里太陽(営4)さんの対談では入部理由や体育会についてなど、主将としての熱い思いを語り合った。
ー自己紹介をお願いします
(中里)ローラーホッケー部主将の中里太陽です。
(星倉)バレーボール部主将の星倉と申します。
一知り合ったきっかけ
(中里)知り合ったきっかけは、リーダースキャンプ(立教大学体育会本部による恒例行事、各部の次期幹部が一同に集い交流を行う)の時に同じグループになって行きのバスで隣の席で一緒に話してるところから知り合ったっていう感じですね。
一リーダースキャンプでの思い出
(星倉)スポーツ大会が1番の思い出です。リーダーパートといって主将がいっぱい集まったんですけど、3チーム中どのチームよりも負けず嫌いさが出たかなって思います。長縄では大差で勝って良い思い出になったし、すごく盛り上がったのでスポーツ大会が1番記憶に残っています。
一競技歴
(中里)自分はローラーホッケーという競技は大学から始めまして、高校まではずっとソフトテニスという他の競技をやっていました。名前も知らない状況から大学1年生から始めて、4年目になっている状態です。
(星倉)僕は中途半端で、中学2年生から始めました。中1までフィリピンに住んでいて、日本に帰ってきてから部活何やろうかなって考えていた時に、母親がバレーをやっていたのでバレーをやり始めて、いつの間にか大学まで続けているという感じですね。
一中里さんの入部理由
(中里)人に誇って言えることではないんですけど、大学で何かしらスポーツをやりたいという風に思いながら入学しました。その中で自分が入学した2019年はキャンパスで新歓活動をやっていて、色々な人から声を掛けられました。とりあえず1番最初に声をかけられたところが面白そうだったら入ってみようということで、1番最初に声をかけられたローラーホッケー部さんに直感で入りました。
一競技の進め方(練習、トレーニング)
(星倉)週5日、基本3時間の練習です。長期休暇には合宿に行ったり、遠征行ったりとか1週間くらいずっと泊まり込みで練習します。基本は新座キャンパスで練習しています。立教の特徴として人数があんまりいないというのがあるので、チーム練習というよりかは個人練習を平日の授業後にやります。長期休暇のときは、他大学と練習試合をするように意識してメニューを考えています。
(中里)ローラーホッケー部はバレー部と逆で人数が多すぎるので、上級生2、3、4年生は江戸川リンクっていうところで上級生練を週5回開催しています。その中で、1人月3回行くっていうシフト制で練習しています。1、2年生については高田馬場にあるビルの屋上のリンクを使って、基本的な技術を習得するための練習をしています。長期休暇の時は大人数になってしまうんですけど、全員が同じリンクに集まれる貴重な機会として練習しています。
一お互いの部活に対する印象
(星倉)先ほどおっしゃっていたんですけど、人数が多い部活の主将としてチームをまとめるのは大変だと思います。試合メンバーを何百人の中から選ぶっていうのが主将として大変な部分じゃないかなと。指導者とかもいないですよね?
(中里)いないです。
(星倉)そうですよね。選ぶのがキャプテンなので大変そうだなって思うんですけど、いかがですか?
(中里)そうですね。試合に出れるフィールドプレイヤーっていうのは4人しかいなくて、選ばれない人もいるっていうことなので心苦しい部分があります。仕事として頑張らなきゃなっていう部分もあって大変ですね。
(中里)ローラーホッケー部はほぼ全員が大学から始めるスポーツなんですけど、やっぱりバレーボール部は中学・高校からやっている人が多いと思います。競技歴が長い人がしっかり入らないといけないということで、新歓とかすごく大変そうだなと感じていますね。自分達はスポーツやりたい人だったら誰でも入れる部活なので、そこはすごく大変そうだなって感じていますね。
(星倉)そう思うじゃないですか。ちゃんと大学からバレーを始めた子も入ってきます。これもやっぱり立教大学のバレーボール部の特徴なんですけど、高校時代に全国優勝した人、準優勝した人大学からバレー始めた人など、チーム層の実力差っていうのがすごく離れているんです。自分的に1番苦労しているのは、そのモチベーションの維持です。全国レベルの練習をずっとしていても、初心者の人たちがモチベーションを保てない。でも初心者に合わせすぎると全国レベルの方は物足りない。このバランスがすごく大変で。(ローラーホッケー部は)どうですか?全員大学から初めても、どんどんレベルが離れていって、っていう感じですか?
(中里)そうですね。やっぱりセンスとか、ローラースケートとなるとバランス感覚とか運動神経とかのセンスとかも出てきます。そこのモチベーションは2年生くらいからだんだん差が開いてきて、どちらに合わせるかっていうのは大変にはなりますね。
一どのようにモチベーション管理しているのか
(中里)基本的には上級生と下級生とかレベル別で分けて練習する機会と、一緒に練習して教え合う機会を別々で作っています。人数が多いからできることではあるんですけど、色々な形の練習を作ってモチベーションを管理できるようにしています。
(星倉)自分は練習試合に全員出すっていうのを心がけていました。やっぱり練習試合で何もしないで帰るっていうのは。そうゆう方針もありだと思うんですよ。完璧実力主義で強い相手だったら、こっちもBチームの人は誰も出さずに一軍を出して練習試合をひたすらやるっていうのも。別にそれでも自分はいいなと思うんですけど、やっぱり将来的なことを考えて1セットでもいいから出すっていうのを心がけました。じゃないと、リーグ戦で自分たちが引退して新チームになったときに、リーグ戦にも出たことない緊張している状態で出しても、何も成果出ないと思うので。ちょっとでも試合に慣れさせるというのを意識していました。特に下級生とかコミュニケーションを取って、「スパイク打てない」、「レシーブできないです」って言ったら上級生が教えてあげたりとかしていました。自分達も指導者がいないんで、ひたすら教えるということでモチベーションを保てたのかなと思います。
―それぞれ主将として大切にしていること
(星倉)主将ってチームの1番上にいなければいけないというイメージがあると思うんですけど、リーダーズキャンプでリーダーって色んなタイプがいて、上から引っ張るタイプと下から持ち上げるタイプがあると学びました。自分は後者です。自分たちの代にインターハイベスト4とかになっている選手がいて、彼らに自分よりも主将がやる仕事をやってもらっています。自分はあえて逃げ道を作って、「どうして怒られたかわかるか」や「どうすればいいか」ということを聞いています。自分は怒ることが得意ではないんです。なので短所を長所に変えて、声掛け等のコミュニケーションよって選手のモチベーションを上げることに努めています。
(中里)ローラーホッケー部として大事にしていることは、実力主義という部分と全体の底上げという部分のいいあんばいをとることです。色々決められる立場なので良いとこどりした部分を次の世代にもつなげていけるように、ということを1番大切にしています。
―自分たちの部活の好きなところは
(中里)ローラーホッケー部はもともとローラーホッケーをやっていた人がいないので、多種多様な背景を持っている人がいます。ローラーホッケーをやるにあたってもサッカーをやっていた人、バスケをしていた人、テニスをしていた人で全然プレイスタイルが違います。そこを生かしながらチームを作っていくということも面白いですし、いろんな考えがあって。喧嘩とかもあるけど楽しいですね。
(星倉)バレー部はメリハリがあることですね。試合の時とか練習の時だけきついことを言って、プレイ外で会ったら「ご飯行こうぜ」とか、ただ先輩後輩って関係でいるということが自信を持って言えることだと思います。
―うちの部活が他に負けないぞというところ
(星倉)さっきのメリハリの話じゃないですけれども、いい意味で学年の壁がないということが部の中で自信の持てるところです。変に気を使わないです。自分が1年生の時に4年生とご飯に行ったんですけど、怖くて。自分は高校1年の時にAチームの試合に出たことがあったんですけど、その時に試合でもガタガタになりました。自分たちが上級生になったら、後輩たちがやりやすい環境を作ろうと思いました。リーグ戦でものびのびやれている下級生がいるのでそこは自信持って言えると思います。
(中里)ローラーホッケー部の負けないところは、大学からなので伸びしろは負けないと思います。最初はすぐに転んでしまうところから、4年生になる頃には日本代表レベルになれるというのは、他の部活ではできない経験なのかなと思います。
―バレーボール部で主将をやっていて一番大変だったことや壁にぶつかったことは
(星倉)今年の春のリーグ戦で主力メンバーがコロナになって、12チーム中12位になってしまい、今は2部なのですが3部の1位と入れ替え戦をしました。無事勝ったのですが、それまでのリーグ戦が4月から始まって終わったのが5月末で、そこから6月の頭くらいに入れ替え戦があったんです。その1か月間は体力的というか精神的にきつかったです。自分が入部してから下との入れ替え戦に行くことはなくて。応援してくれているからこそだと思うんですけど、やっぱりOBさんからもすごく言われました。応援されてるというのもコロナであまり実感していなかったのですが、改めて実感するようになりました。本当に無事に勝って良かったのですが、今秋のリーグ戦が続いているのですが同じことが起きないように頑張ります。12チームの中で1位と12位の差があまりなくて、本当に上位を目指すチャンスなので頑張りたいです。
―中里さんがローラーホッケー部の主将をやっていて一番壁にぶつかった時は
(中里)今ですね。今まで組織運営やモチベーション管理とかチームをどうしていくかというところで、色々悩みはありました。でも今、学連とかその上の団体とかが学生を試合に出さない等色々と問題が起きている状態なんです。これはシビアな問題で他の人に相談もできない状態で、自分と他の大学の主将でなんとか打開していかなくてはいけないというところで、学生では経験することのないと思っていたようなことを経験しています。もっと学生のローラーホッケー界が盛り上がっていくように、っていう風に考えながら行動しています。そういう中で色々と上手くいかないことも多くて大変というとこですね。
(中里)バレーボール部の最後の大会はそのリーグ戦ですか?
(星倉)リーグ戦が10月中旬に終わって、順位が半分以上だと最後のインカレ出場になるので、半分以上を目指して頑張っています。そうしたら、12月まで伸びると思います。頑張りたいです。
―お互いへの質問だったり、気になっていることなどはありますか
(星倉)社会人に入る人も多いんですか?
(中里)社会人チームは今5チームあります。それも実業団ではなくて、土日に練習して大会に出るって感じなので10分の1ぐらいは入りますね。色んな年代の人がパラパラいる感じ、基本的に関東圏が多いです。
(星倉)すごく話がずれるのですが、ロラホってラウンドワンなどだと、上手いですか?
(中里)あんまりみんなで行ったりしないですが、地元の友達とかと行くと誰よりも滑れます。
(星倉)ロラホって(ローラーが)4つの方ですか。
(中里)そうです。
(星倉)やっぱりそうですか。毎回思っていて、、。ロラホは(ローラースケートが)上手いんだろうなと。やっぱりそうなんですね。あと、テレビ見ました。
(中里)ありがとうございます。豊島テレビっていう地方局なのですが、そこのテレビでローラーホッケーとかローラースポーツを広めるっていうことで、出させていただいて。
―テレビに出演されたことをどのような経緯で知られたのか
(星倉)(Instagramの)ストーリーに上がっていて。
(中里)なかなかそういうのでも広がっては行かないので、もっと新歓につながるようなPRをいろいろできたらなと思いますね。これ(本企画)も上手く、新歓につなげられればなと思いました。
(星倉)フレキャンやリーキャンなどは横の同期のつながりが増えるんですよ。やっぱりもっとフレキャンとか1年生のつながりを増やしていって、体育会の魅力だったりとかをもっと伝えていけば体育会ブームも来るのではないかなと思っています。
(中里)本当に増えていってほしいですね、もっと。
(星倉)本当に個人的な意見なのですが。
(中里)色々な部活で合同で説明会とかあるけど、それのもっと大規模なバージョンで色々とやっていたら面白いかなというのはありますね。ぜひリスポさんに。
―学生スポーツの終わりが見えてきている中で、4年間の思い出は
(中里)思い出は語ればいくらでもあるんですが、大学で部活動やるとは思ってなくて。1番記憶に残ってるのは1年生の時に本気で練習した夏合宿です。大学生にもなってこんなに走らされて、こんなにトレーニングさせられるっていうのは思いもよらなかったです。その中で、みんなで楽しみながらしっかり成長して、こんなことが大学でもできるんだっていう気持ちは今でも覚えていて、合宿というものに思い入れがあります。そこからは合宿が1回もできていなくて、明日からは合宿がやっと選抜した中で開催されるので、自分が引退した後もどんどん続けていって欲しいです。
(星倉)4年生の夏、今回の夏休みに行った夏合宿が1番の思い出です。自分達が1年生の時は合宿をしていたのですが、コロナがあって合宿が出来なくなってしまいました。なので本格的な1週間の合宿を行ったのが初めてでした。自分達4年生もあまりわかってない状態で、1、2、3年生ももちろん何もやったことないから分からない状態で始まった合宿でした。本当にきつい合宿だったと思うけどみんなついてきてくれました。立教バレー部の伝統で熊祭りという1週間の最終日に行う、その日は下級生が4年生に3分間ボールを思いっきり当てて良いというイベントがあるんです。その代わり4年生は1週間のうちの6日間を全力でキツく、それに耐えた1〜3年生は最後4年生に向かってその恨みを晴らすイベントがあって、それが1番楽しかったです。そういうお互いの需要と供給ができていればきつい合宿を乗り越えることができるというのを再認識できました。個人的に学生バレーは終わるけど、もしかしたら実業団でバレーボールをするかもしれないので、今回の合宿で得た経験も実業団に生かせたらなと思います。その時は是非取材に来て下さい(笑)。
ー現役の後輩へのメッセージ
(中里)ローラーホッケー部で1つ言えるのが、人数が多い分組織を運営するのが大変になるということです。なので、本当に一人ひとりが「自分が組織の一員」ということを自覚して、めちゃくちゃキャプテンを頼って、めちゃくちゃ助けて欲しいなというのがあります。やっぱり部員の助けがあるだけで全然キャプテンの仕事量だったり、仕事のやりやすさが変わってくるのでみんなで協力して欲しい、と1番言いたいですね。
(星倉)バレーボールは6人でやるのですが、(自分は)1年生のときから試合に出てて、今も(4年生が)4人出てるので今まで後輩を試合に出す機会があまりなかったんです。なのでリーグ戦で、来年から自分たちが抜けて2部上位、1部に上がっていってもらうためにもこの一年間きついことを要求してしまったので、本当に付いてきてくれてありがとうございますと言いたいと思います。本当に頼りないキャプテンでしたが、自分なりのキャプテンというのを演じてきたので、次キャプテンになる人に対して先程中里さんも言っていましたが、やっぱりついていくということを忘れないで、チームスポーツなので頑張っていってもらいたいです。応援しています。
―対談企画の感想
(星倉)自分的には話すのが好きで、リーダースキャンプでも同じ班で顔見知りだったし、話が広がりました。リーダースキャンプ等のイベントは体育会の人は必ず出るべきであると思うし、イベントがないと他部活と交流する機会はないと思います。だからこそこういう対談も他部活と交流できる唯一の機会だと思うので、是非これからは恒例イベントにしていって欲しいと思います。
(中里)他の部活の主将と遊んで話をしたりというのはあるが、こういう風に真剣に部活のことについて語ったりというのは基本的にないので、こういう機会があると色々なことが知れて良いなと思いました。ありがとうございました。
(9月13日 取材・宇津木萌香、春名凜子、山岡雄一郎/編集・宇津木萌香/企画・永﨑勇汰、菅野真理香)
【お詫び】記事公開の遅れについて
当初、こちらの記事は対談が行われた2022年9月中旬に公開予定となっていましたが、諸事情により遅れての公開となりました。大変申し訳ありませんでした。
「立教スポーツ」編集部