【野球部】ドラフト会議 荘司選手インタビュー
東北楽天ゴールデンイーグルスに1位指名された立大のエース・荘司。立大の入学経緯からドラフト会議当日の心境まで、詳細に教えていただいた。紙面作成に際してインタビューに答えていただき、記事に盛り込むことができなかった部分を中心に掲載している。245号の紙面と合わせて、ぜひ一読いただきたい。
―立大に入学した経緯
六大学で野球をやりたいということは中学生の時から思っていました。どこがいいかなという中で色々話を聞き、自分で行って立大が1番合っていると思い入りました。
―中学生の頃から六大学に憧れたきっかけ
当時斎藤佑樹さんが早大でやっていた時で、早慶戦はテレビでも放送していたので、小さい時に見ていて憧れました。
―立大のどのようなところが自分に合っていると思ったか
自由で、自主性を大事にしているところ、自分でしっかりやる空気感です。あとは上下関係や、そのようなしがらみもあまりないということを聞いていたので、自分に合っていると思いました。
―新潟での生活、今振り返るとどのような日々だった
今ほどではないですけど、ほとんど野球漬けでした。でも、中学時代は友達と遊んだりもしていました。大学に入ってからもう野球一色になったのですが、高校までは勉強もしっかりやっていました。
―立大の最初の印象
最初はやはり人数が多いなというのと、今までやってきた野球とはちょっと違う、高いレベルでやっているということを感じました。
―3年生の1年を振り返ると、今どう思うか
本当に大きく変わった1年でした。春はなかなか競った厳しい場面で投げることはできなかったのですが、それでもリーグ戦デビューができました。秋は2戦目の先発で回ることができたので、結果としてよくわかる成長ができた1年間だったと思います。
―4年春を振り返って
実際、チームのエースとして使ってもらって、自分の想像以上にできたと思う気持ちもありますけど、そうなるためにしっかりやれていた自信がありました。試合を追うごとに成長していけたと実感しながら、過ごしたシーズンでした。
―ドラフト指名公言の時
まさかと思いました。6球団くらいが公言していて、ドラフトの週に入ってさすがにないだろうと思ったところで連絡が入ったので、本当にびっくりしたのとすごくありがたいなという気持ちでしたね。
―ドラフト会議が近づく中での気持ち
最初はリーグ戦で調子も良くはなかったので、何とかして結果を残さなければと色々考えていて、それがよくない方向に行ってしまったと思いました。しかし、このチームでやれるのがもうあと、ドラフトが終わったらもう1週間しかないということに冷静に考えて気がつきました。このチームでできる試合を楽しもうという気持ちに変わってから、状態も上がってきたので、ドラフトの前の早大戦もドラフト前だからというよりかは、楽しんでやれていたという感覚が強いですね。
―ドラフト会議前日は眠れたか
寝られなかったですね、どこか興奮して、あまり寝られなくて、結構遅くまで起きていました。
―蛭間選手(早大4年=浦和学院・埼玉西武1位指名)などドラフトにかかると言われていた人とは連絡は
蛭間も公言が出たので、その日におめでとうと連絡して電話しました。逆もしかりで、僕の公言が出た時も蛭間が電話をかけてくれました。
―ロッテからの指名があった時は
本当に驚きましたね。競合してくれたら面白いなとは思っていたのですが、まさか自分がそこで呼ばれるとは思っていなかったので、本当にびっくりしました。
―楽天の時名前が呼ばれた時の感情
楽天の時は冷静に名前を聞けました。小さい時とか真似したりしていたあのような声で呼ばれたので、まさか自分が当事者になるとはなあと色々昔を思い出したりしました。
―1位指名が出そろった時の感情
もうドキドキでどうなるんだろうという気持ちでした。この抽選で僕の行く先が決まる、でも面白いなと1番思いました。
―楽天・米田社長が手を挙げた瞬間
あそこまで喜んでいただけたというか、球団社長もそうですけど石井監督はじめ、スカウトの方たちがみんな自分のことのように喜んでくださったので、それを見て、やはり良かったなと思いました。そこまでの評価をしていただけて、その分頑張らないといけないなとも感じました。
―石井監督にかけられた言葉
「長い間楽天の顔としてやってくれる選手だと思って」という話を頂きました。あとは「エース級じゃなくて、エースになってほしい」という言葉をいただいて、そこはすごく覚えています。なかなかそのようなことを言ってもらえないので、それを直接監督から伝えていただけたのは生半可なものではないなと感じましたね。
―楽天球団のイメージ
同じ言葉になりますけど暖かいというか。それに今ならピッチャー陣は、ベテランの方たちですごい方たちがたくさんいらっしゃるので、生きた経験を学べて1番良い頃に入れるのではないかなと思いますね。
―チームメイトとの関わりで学んだこと
僕らの代はいいやつばかりで、やりやすかったです。お互いがお互いを足し算できる、足を引っ張り合うとかじゃなくて、本当にいい関わり合いができました。そのような中で常に向上心を持って、色々なことに興味を持ってやり続けるというのが大事だなとも思いました。仲間たちと一緒に考える時間は、自分だけで考えるよりも新しいものも得られやすかったです。
―チーム内で果たした役割
僕がしっかりしないといけないということは、エースになって凄く思うようになりました。練習も人より質の高い練習しなければいけないとも思っていましたし、野球に対してより一層妥協をしないように、心がけていましたね。あまり口で言ったり引っ張ったりっていうのは得意でもないですし、なるべくみんながもっと成長できるような感じを手助けするとかも考えて、ピッチャー陣で話したりとかっていうのはやりましたね。
―ライバルは
あまりいないですね。でも、代表を通して蛭間とすごく仲良くなって、やはり秋は彼には打たれないようにと思うようになりました。
―立大野球部はどんなチーム
思いやりのあるチームです。それが勝負事に置いていいのかと言われたらはっきりいいとは言えないですけど、チームの中でお互いにどうしたら良いのかと考える、チームのためにという考えができるようになったチームだと思います。
―大学4年間はどんな期間だった
野球漬けの4年間で、野球のことだけを考えて過ごしてきた時間でしたし、その結果自分の思い描いていた以上の成長をすることができたので、多くのことを学んだ4年間だったなと思います。
―自分で通用すると思うところ
野球への考え方の部分ですかね。技術に関しては、まだまだ自信はないので、その頭を活かして、どれだけさらにここから成長できるかという勝負になると思います。そのようなところは他の人よりちょっと考えられるのではないかなと思っています。
―後輩たちへのメッセージ
さっきと反するかもしれないですけど、結構自分勝手でやってもいいのではないかなと思っていて、自分の信じることや自分がこうしたいと思ってやっていることに対しては曲げないでほしいし、それを信じて突き進む。とことんやってほしいなと思いますね。
(このインタビューは11月7日、オンラインで行われました。)
(取材・編集 山岡雄一郎)