劇的ゴール!高橋世代最終戦を勝利で飾る

◆2022年度関東学生ホッケー秋季リーグ◆

1127日 対学習院大 早大東伏見グラウンド

準決勝で日体大に敗れ、目標としていた2部優勝・1部昇格への夢が断たれた立大イレブン。今季最終戦となるこの試合、有終の美を飾るべく3位決定戦に臨んだ。Bプール2位の学習院大を相手に序盤から拮抗する展開。第2QにPCから先制するも、第3Qに追いつかれる。しかし終了間際、山中(現4)がゴールを決め劇的勝利を飾った。

円陣を組む選手たち

開始直後から目まぐるしく流れが変わった。8分には自陣で奪われてからポスト直撃のシュートを浴びる。しかし10分には二谷(営4)がシュート、西尾(観4)もゴール前に飛び込むなど立大攻撃陣も奮闘。第2Qも両者拮抗は変わらず、攻撃から守備、守備から攻撃を繰り返す。

ゴールを狙う二谷

そんな中、開始6分にPCを獲得。小林(法3)のストロークから山中がストップ、篠崎が正確に押し込み、立大が先制に成功する。得点後も立大が押す展開に変わる。しかし追加点を奪えない。11分にはPCから学習院大にフリックシュートを打たれるも決まらず、前半をリードで折り返した。

ゴールを決めた篠崎(文3)

後半追いつきたい学習院大が攻勢を強める。立大左サイドを突破されるシーンが続き、ついに8分にはPCから追いつかれてしまう。その後も学習院大の猛攻が続くが、主将・高橋(観4)を中心とした中盤が食い下がり、桑原(文2)を中心とした守備陣が得点を与えない。12分には学習院大のシュートが再びポストを叩く。14分にはPCを奪われるも必死の守備で第3Qを絶えしのいだ。

ボールに食らいつく齋藤(理2)

第4Qも一進一退の攻防が続く。開始6分には続けてピンチを迎えるも、これをしのいでカウンター、その流れでPCを獲得する。篠崎がゴールを狙うも相手のブロックに遭ってしまう。両者がピッチを縦横無尽に駆け抜ける戦いがしばらく続くも、劇的な結末を迎える。
試合終了の時が迫り、SO戦に持ち込まれるかと思われた14分。山中が左サイドで奪うとドリブルでサークルへ侵入する。一度シュートを放つもブロックにはじかれ、さらに拾ってゴール正面方向へ運び、スティックを一閃。「やり続けるというところが功を奏した(山中)」正確にとらえたボールはゴールネットを大きく揺らす。終了間際の勝ち越しゴールとなった。

シュートを決めた山中

学習院大のセンターパスで試合が再開するも、数秒で試合終了。歓喜の輪がゴールを決めた山中を中心に広がった。試合に出場した選手たち、ベンチメンバー、チームを支えたマネージャーが次々と加わり輪は大きくなっていった。試合終了後、選手たちに涙はなくすがすがしい顔が輝く。各所で抱擁が交わされ、現体制を締めるのにふさわしい一戦となった。

試合終了後、集まる選手たち

主将・高橋を中心とする高橋世代はこの1年大いに苦しんだ。1つ上の代が25年ぶりの1部昇格を成し遂げ、秋に残留を決めてバトンを受け継いでから1年間。春は1部相手に二桁失点を喫する試合もあり、最下位で入れ替え戦に進み降格。昇格を目指した秋もプールでまさかの2敗をし、準決勝で涙をのんだ。チーム内部でもうまくいかないことが多かっただろう。しかし最終戦を最高の形で飾れたのはこの1年戦い、成長し、やり切った証だ。「終わり良ければ全て良しかな」。山中は試合後こう語る。結果はそぐわなくても、歩んできた道のりは確かに彼らを支え、最後の最後に形として現れたのだろう。

試合終了後の集合写真。これをもって4年生は引退となった

(11月30日・山岡雄一郎)

◇コメント◇

試合終了間際ゴールを決めた#7山中選手

―追いつかれた後の気持ちの切り替えは

点を決められて同点になっても、やることは変わらないというところは自分で絶対に思っていたのでやることを変わらず淡々とやっていこう、そしてチャンスがあればしっかりと狙っていこうという風なことを思っていました。気持ちの浮き沈みというところは無かったかな、というふうに思います。

―第4Q時間が少なくなって焦りは無かったか

SOでも勝てるかなというふうに、そこは堂々とやっていたところがあったので、その余裕というところが最後の点に繋がったのかなという風に思います。

―決まった瞬間の気持ちは

どうやって決まったのかというのはあまりちゃんと見えていなかったのですが、ネットが揺れたところを見ていたので、もう最高でしたね。ベンチにも駆け寄って皆で祝う、共有できるというのは最後の4年間の集大成で良かったな、というふうに思っています。

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