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【野球部】無念のサヨナラ負け…幾度となくチャンスを作るも遠かった1点〈秋季リーグ戦 慶大3回戦〉

≪慶大戦の展望はこちらから≫

◆2022年度東京六大学野球秋季リーグ戦◆

9月27日 対慶大 明治神宮球場

打者成績

位置 選手名・学年・出身校 打数 安打 打点 四死球 本塁打
[8] 道原(法4=駒大苫小牧)
[7] 森村(法4=國學院久我山)
H9 安藤碧(社3=明石商業)
[5]4 西川晋(コ3=智辯和歌山)
[4]3 山田(コ4=大阪桐蔭)
[9]7 吉岡(コ4=広陵)
[3] 柴田颯(社4=札幌一)
R 宮﨑(コ4=大阪桐蔭)
鬼頭(文2=横浜)
沖(法2=磐城)
[2] 黒岩(法4=静岡)
[6] 井上剛(コ4=佐久長聖)
[1] 池田(コ3=智辯和歌山)
H 佐藤(コ4=福岡大大濠)
宮(営4=國學院栃木)
柴田恭(コ2=東明館)

投手成績

選手名・学年・出身校 投球回 球数 被安打 奪三振 与四死球 自責点
池田(コ3=智辯和歌山) 94
宮(営4=國學院栃木) 1 1/3 28
沖(法2=磐城) 2 1/3 31

昨日の試合は惜しくも1点差で敗れ、あとがなくなったタテジマナイン。17年以来の勝ち星を上げるべく、天敵・慶大との3回戦に挑んだ。先発の池田(コ3=智辯和歌山)は初回、相手の重盗の間に先制を許してしまう。追い付きたい打線は4回に黒岩(法4=静岡)の左前適時打で同点に。その後膠着状態となり迎えた延長10回、リリーフで登板し粘投を続けていた沖(法2=磐城)が3点本塁打を被弾。サヨナラ負けを喫し、慶大に勝ち点を奪われた。

今秋急成長を遂げている西川晋

今季から三塁手のスタメンの座を勝ち取り、今日の試合ではクリーンナップを担った立大のムードメーカー・西川晋(コ3=智辯和歌山)。1点を追う初回の第1打席で三遊間を破る痛烈な左安打を放ち、二死からチャンスを作る。続く立大が誇る主砲・山田(コ4=大阪桐蔭)は初球から積極的にスイングし、鋭い打球が外野に届きチャンスを拡大。後続が倒れたが、打線の要である主軸の2人が慶大のエース・増居(4年=彦根東)からいきなり好機を演出する。さらに西川晋は守備でも活躍を見せる。一死一塁の場面、三遊間に抜けるかと思われた強烈な打球を横っ飛びのダイビングキャッチ。走者が飛び出しており併殺となり、先発・池田を守りからも援護し、流れを立大に引き寄せる。
なんとしてでも同点に追い付きたい4回、第2打席目となる西川晋が先頭で打席に入る。真ん中に入ってきた145㌔の真っ直ぐを振り抜くと、遊撃手の横を抜け、先頭打者としての役割をしっかりと果たす。頼れる4番・山田は10球を粘った末、冷静に四球を選ぶ。持ち前の選球眼の良さでまたもやクリーンナップからチャンスを作る。二死一、三塁となり絶好の機会で回ってきたのは副将・黒岩(法4=静岡)。2球目のスライダーを上手く捉え、左前適時打で同点に追いつく。クールな表情で小さく手を叩き、3塁ベンチに向かって力強いガッツポーズを見せた。

強烈なヒットを放つ山田

得点に繋がらない状態で迎えた8回、代打・安藤碧(社3と=明石商業)が直球を逆らわずに弾き返し、公式戦初安打。続く西川晋の犠打、山田の左安打で勝ち越しのチャンスを作るも後続が繋がらず、無得点に終わる。繋がりが自慢のタテジマ打線は再三と得点圏に走者を出すもあと一本が出なかった。

リーグ戦初安打を放った安藤碧

先発マウンドを任されたのは慶大1回戦で9回を投げ、無失点に抑える好投を見せた次世代エース・池田。初回、いきなり陸の王者が襲いかかる。一、三塁とチャンスを作られると重盗を許し、先制点を与えてしまう。しかしこの場面で猛攻の慶大打線の流れを断ち切るのが今秋の池田。六大学屈指の好打者、萩尾(4年=文徳)、山本(4年=浦和学院)をそれぞれ遊ゴロに抑え、最小失点で切り抜ける。その後は150㌔に迫る速球と打者のタイミングをずらすスライダーを上手く使い分けながら、内角攻めで打球を詰まらせる。走者を出しながらも要所を締める安定した投球で強力打線を寄せ付けない。女房役・黒岩の好リードにも助けられ、6回1失点の好投を見せた。

ハイタッチをかわす池田(写真左)と黒岩

池田のバトンを受け継いだサウスポー・宮(営4=國學院栃木)が7回からマウンドに。ピンチを迎えるも最後の打者を144㌔の自慢の直球で空振り三振に仕留め、雄叫びを挙げた。8回途中からは一打勝ち越しの場面でリリーフエース・沖が登板。気迫のこもった投球で最後の打者をスライダーで空振り三振に仕留め、勝ち越しを許さない。力強いガッツポーズを見せ、満面の笑顔でマウンドを降りた。ここまで力投を続けていた沖だったが安打と守備のミスでピンチを迎えると、5番・山本に痛恨のサヨナラ3点本塁打を被弾。幾度となく立大を助けてきた沖にとって悔しい敗戦となった。

笑顔でベンチに戻る宮

2日連続で接戦を落とし、勝ち点を逃した。しかしタテジマ軍団の逆転優勝に向け、明るい材料は多い。先発の池田は4試合で計21イニングを投げ3失点。防御率は1.29でここまで素晴らしい投球を披露している。打撃陣で好調なのは西川晋。5試合を終え、打率3割をマークし当たっている。好調を維持しチームの起爆剤となれるか。来週に持ち越された法大3回戦が大きな正念場となる。

(9月27日・松尾悠)

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