【ソフトテニス部女子】日体大に破れ団体ベスト8 悲願の優勝は水澤率いる新チームへ

◇第76回文部科学省大臣全日本大学対抗ソフトテニス選手権大会◇

9月3日~4日 山口・キリンビバレッジ周南庭球場

3年ぶりに開催されたインカレ。創部史上初の優勝を目標に掲げる立大は危なげなく1日目を突破した。準々決勝では全日本大学王座優勝など今年勢いに乗る日体大と激突。2・3番手が接戦を見せるも敗戦。ベスト8敗退に終わったが、全試合出場した奥田(現2=就実)や団体戦初出場の竹和(文1=文化学園大杉並)ら新世代がその頭角を現した。
まさに狙いすました日体大戦だった。前回大会の成績から準々決勝で当たることは3年前から決まっていた。しかも、今年7月に行われた東日本インカレ準決勝では立大Aチームが1-3で敗戦した因縁の相手。日体大が東日本インカレと同じ鉄壁の布陣を組む一方、立大はペアを一新して挑んだ。

ラケットを振る竹和。1年生ながら持てる実力を存分に発揮した

1番手の奥田・竹和ペアは4年生のベテラン浅倉・原島ペアに挑んだ。序盤からダブル後衛らしいプレーが光る。竹和が深いロブでラリーに持ち込み、ミスを誘う。第1ゲームを奪い幸先のいいスタートを切った。しかし、じわじわと相手前衛のボレーやスマッシュが入り始める。一気に王手をかけられると、続く最終ゲームでも勢いを取り戻せず敗戦した。

プレー間に言葉をかわす立花(コ3=山陽女子・写真左)・水澤(文3=北越)。試合前から2人で話し込む姿が印象的だった

試合を振り出しに戻したい場面で水澤・立花ペアが登場。前日の4回戦では2番手で出場するもファイナルの末敗戦。準々決勝に向け「団体戦に出てない人の分も一生懸命戦いたい」(立花)と意気込みも十分だった。序盤からシーソーゲームが続く。G1-2、2-2、3-2、3-3。互いに1ゲームも譲らず、勝敗はファイナルゲームに託された。「ラッキー生かそう!」。立花がボレーをねじ込み先制。相手も負けじと応酬。得点が入るごとにコートの緊張感が高まっていく。マッチポイントでは立花のレシーブがアウトになり敗戦したが、最後まで2人らしく、強気なプレーを貫いた。

拳を突き上げる森岡(現4=就実)。江頭(観3=文化学園大杉並)とのペアは昨年関東学生選手権3位入賞を果たしている

勝利への3本回しを託されたのは森岡・江頭ペアだ。しかし相手のペースに押され一気にG0-3に。ベスト8敗退まであと1ゲーム-。相手が勝利のムードさえ出す中、最後まで誰も諦めなかった。「(森岡)輪ならできるよ」。主将・石田(文4=三重)がベンチから声を掛ける。大会前には「一緒に頑張りたいって思いが強すぎて」とコートに立つ同期について語っていた。石田の言葉が背中を押したのだろうか。森岡の鋭い逆クロスがコートを貫けば、江頭は角度のついたボレーを決め1ゲームを奪った。2人の強気なプレーは加速する。一気に2ゲームを奪い、ついにファイナルゲームまで持ち込んだ。しかし、最後はミスを修正しきれず敗戦。東日本インカレのリベンジとはならなかった。
試合後、応援席への挨拶を終えると江頭の頬に涙がつたった。そんな江頭の肩に手を置く水澤。3年生は史上最高成績となる団体戦準優勝や3位を成し遂げたメンバーを追い入学。開催されなかった時期でも常に優勝を目指してきた。新チームで水澤は主将、江頭は主務を務める。ベスト8の悔しさは、2人が率いる新チームが晴らすに違いない。

準々決勝後、笑顔を見せる選手たち。最後まで立大らしく試合を楽しんだ

(9月25日・安倍のぞみ)

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