【野球部】4年間の雪辱を果たし、難敵を倒せ!〈秋季リーグ戦 慶大戦展望〉

先週行われた法大との開幕戦。初戦に勝利し、5年ぶりの天皇杯に向け勢いに乗りたかったRIKKIOナインだが敗れてしまう。しかし、雨天で延期となった水曜日の法大2回戦ではサヨナラ勝ちを収め、上々のスタートをきった。
絶対に負けられない戦いが続くタテジマ軍団。2週目に立ちふさがるのは陸の王者・慶大。50年ぶりのリーグ3連覇を狙った春は2位に終わり秋の逆襲、連覇を狙っているチームだ。

今秋初の勝ち点を奪いたい立大だが、対慶大では13連敗中と鬼門になっている。今春もあと一歩まで追い詰めたものの大学日本代表・廣瀬(3年=慶應)に一発を放たれ、勝ち切ることができなかった。優勝に向けて前半戦の大きな山場を迎える。2018年春以来の勝ち星を奪えるか。

実績のある投手陣を攻略せよ!

今春、慶大で先発の軸を担ったのは増居(4年=彦根東)、外丸(1年=前橋育英)。秋もこの二人が先発登板するだろう。増居は春リーグで制球に苦しみ安定感を欠いたものの、ゲームメイクする能力は健在で4勝を上げた。秋に本来の緩急を用いた投球を見せることができれば苦しめられることが予想される。東大との開幕戦で先発した外丸はルーキーながら持ち前のコントロールを武器にマウンド度胸抜群のピッチングを披露している。
また、主にクローザーとして起用された日本代表・橋本達(4年=長田)は力強い直球と変化が大きいフォークボールを武器に春は最優秀防御率を獲得。ロングリリーフもこなすため、リードされている場面で彼を登板させないことが重要になってくるだろう。さらに、経験豊富な渡部淳(4年=慶應)、春リーグでデビューした3年生・森下(3年=米子東)、怪我からの復帰に期待がかかる生井(4年=慶應)ら3人のサウスポーにも注意が必要だ。

慶大のエース・増居

強力投手陣を打ち崩すためには打線の奮起が必要だ。春の慶大戦では3試合の平均得点は3点。チャンスは多くないと予想できる。その中でいかにして1点を奪い取るかが攻略の鍵だろう。法大戦では投手交代直後の初球打ち、満塁の場面でセーフティースクイズを仕掛けるなど、相手を揺さぶり、意表を突く攻撃を見せることが出来た。その積極的な攻撃を慶大戦でも保つことが出来るのか注目したい。
打線のキーマンは主将・山田(コ4=大阪桐蔭)、柴田颯(社4=札幌一)のクリーンアップ2人だ。三番・山田は前週の法大戦で2本の適時打を放ちサヨナラ勝ちに大きく貢献した。開幕前、溝口監督が「山田はポイントゲッターにならないといけない」と語ったように主将の一打が打線に勢いをつける。慶大戦でも好調を維持しチームを勝利に導きたい。春からの逆襲を狙い、夏のOP戦では好調だった四番・柴田颯は法大2戦ではノーヒット。悔しい結果に終わったが、長打力を武器とした本来の打撃を取り戻したいところだ。

法大戦好調だった山田

気の抜けない六大学最強打線を抑えこめ!

今春はリーグトップのチーム打率.291、16本塁打。六大学一の強力打線は下山(4年=慶應)、萩尾(4年=文徳)、廣瀬を筆頭にタレントぞろい。1番から9番まで切れ目のない打線が立大投手陣に襲い掛かる。中でも3番・廣瀬、4番・萩尾がチームを引っ張る。

スイングする廣瀬

廣瀬は3年生ながら通算本塁打数が早大・蛭間(4年=浦和学院)に次ぎ2位の11本塁打。春リーグでは手痛い1発を浴びているだけに豪快なスイングに注意したい。堀井監督が「芯に当たらなくても本塁打にするバッティングは正木(現福岡ソフトバンクホークス)以上のものがある」と評する春季の二冠王萩尾は東大2試合を終え、9打数7安打。打率.778と勢いに乗っている。東大戦では逆方向への本塁打も放っており長打力にも警戒が必要だ。

好投を期待したい荘司

強力打線を抑える投手のキーマンはエース・荘司(社4=新潟明訓)。日本代表を経験したタテジマのエースは法大戦で制球力に苦しみ、甘く入った球を痛打された。溝口監督はエースに求める投球を「試合を作り、7~8回まで投げること」とする。慶大戦では持ち前の150㌔近くの速球、低めに制球する変化球を取り戻し、長いイニングを投げ切ることに期待したい。復活の投球を見せチームを勢いづける起爆剤にする。さらに、サヨナラ勝利を引き寄せる好リリーフを見せた沖(法2=磐城)にも注目したい。

現在の4年生は入学してから慶大戦で勝ち星を奪えていない。優勝に向け、そして4年間の雪辱の舞台は整った。陸の王者を打ち破り天皇杯への大きな一歩とする。

(9月23日・大内貴敬)

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