【野球部】「進化」秋季リーグ直前インタビューVol.8 林学生コーチ・山添学生コーチ
◇山添 颯大学生コーチ◇
―学生コーチとは
監督さんと選手の間に立って、監督さんの意見であったり、考えを選手に伝えてあげたり、逆に選手の意見を監督に伝えたりして、練習が上手くいくようにとか、チーム全体として上手くいくように、組織のマネジメントみたいな部分も請け負っているのが僕の役割です。試合だと三塁コーチもやっています。
―学生コーチから見たチームの課題
リーグ戦が終わって6月、7月、8月と一番はバッティングに力を置いて練習をしてきました。あと1本がでなくて点が取れなかったという試合が多くあって、そこでバッティングが一番課題だなという話をして、バッティング中でも今まではヒット、ヒットだったのですが、ツーベース、スリーベース、ホームランという形で長打が打てるようにパワーアップしていこうというような課題に取り組んできました。
―キャンプをどのようにチームは過ごした?
チャンスの場面を設定して、そこで1本(ヒットを)出すみたいな。結構練習も緊迫感を持った形でリーグ戦を想定して練習していこうというような実戦練習は多くやりました。
―怪我の防止について
本当に怪我の防止というのは一番恐れていて。選手と1人1人コミュニケーションを取って調子がどうとか、体の方はどうだというのは、自分が把握しながら、練習メニューを組んで、練習も弱める日もあれば、強める日もあるという形で、そこは意識しているポイントです。
―最後の神宮の舞台で意識すること
リーグ戦、春に初めて神宮球場に立たせてもらってすごく楽しかったですし、楽しい経験とか、ドキドキ感というものが今までの野球人生で無いくらい味わって。それが最後かって…。良い意味の悲しみとそれにいよいよ始まるんだというワクワクがあって。最後4年生、レギュラー・ベンチ入る・入らない人いるのですが。4年生が一体化して集大成で下級生引っ張って。A(軍)だけではなくて、チーム全体を引っ張っていこう。神宮で優勝しよう、リーグ戦優勝しようというふうな雰囲気、チーム作り。最近特に意識してやっています。
―春リーグの中で一番印象に残った試合
印象に残った試合と言えば、やっぱり最後の明大との3戦目になるんですけど。あまり良い印象ではないというか、僕としては初めて優勝を目の前で決められたという。まあ、もちろん悔しさとかはいつも以上に感じました。秋はこんな景色見たくないという思いも芽生えたので、そういった意味を込めて印象に残ったのは最後の試合ですかね。
―明大との優勝決定戦。学生コーチから見て指示を出す上で難しい部分はあった?
ありましたね。やはりどうしても優勝決定戦ということで、いつも以上に緊張しちゃったり、逆に力んで空回りしちゃったりする選手はすごくいっぱいいて、そういった選手に声をかけてあげるとか、僕自身も少し舞い上がっていたので、まず自分自身を抑えながらなのですが。球場も周りもいつもと雰囲気が違ったので、自分は一番選手に対してケアしないといけないと思っていたのですが、そこは一番感じました。
―山添さん自身も緊張された?
僕に関しては緊張というより、本当にいつどうなるかわからない展開だったので。もう選手を信じるしかない。選手を見ている上ですごい、感動的というか、なんかあの試合だけは本当に3戦だけは言葉で表すのが難しいのですが。緊張とはまた別のドキドキ感というか。守ってくれ打ってくれとすごいなんか1選手でありながらも1ファンみたいな形で、少し入っている部分がありましたね。
―キャンプのどのようなところが印象的でしたか?
もちろん野球に打ち込めたという部分もあったのですが、やはり3年ぶりにキャンプを開催できて、岩手県に行って10日間も同じ野球部で、環境変えても一緒の生活をする、ずっと24時間一緒にいるということが初めてだったので、すごい野球以外にもプライベートな部分とか、先輩後輩の壁を越えてチームとして、良い夏になったなというような感じがしているので。そこが一番良かったかなと思っています。
―最近の趣味や楽しみ
最近の趣味は色々あるのですが、一番はグルメ巡り。休みの日とか、特に野球部の仲間を連れて美味しいところへご飯行こうぜと、ご飯を食べに行く、美味しいものを食べに行くのが最近の趣味です。
―同期で出会えてよかったと思う人
僕は同期全員が一番。この同期で良かったなとすごく思っていて。僕は結構色んな人と話すタイプなので本当にいろんな個性が集まっていますし、誰とでも喧嘩が無くてそんな感じで4年間過ごしたので、それも同期の支えですし、学生コーチとしても色々4年生に支えてもらっていて、この同期だからこそ出会えてよかったと思っています。
―好きなプロ野球の球団
僕、大阪府出身なのですが、本当に昔からもう小さい頃から阪神を応援していて、もう阪神ファン一筋です。
―阪神の中で好きな選手
もう今辞めてしまったのですが、本当ずっと鳥谷敬選手が僕好きで憧れて野球を始めたので鳥谷選手でお願いします。
―尊敬している野球選手
もともと、元日本ハムの稲葉選手ですね。人としてもかっこいいなと思う部分がたくさんあって。具体的には、僕、広島新庄で1年生の時に3年生に堀瑞輝選手(現・北海道日本ハムファイターズ)という先輩がいるのですが、野球面以外の部分で人として、すごい人だと聞いて、見ていてもいろんな選手から慕われていたりしていて。ずっと野球をやっていて稲葉さんは多分すごい人なんだろうなと勝手に尊敬しちゃっています。
―自分の性格
一言で言うと、お父さんみたいな。結構引っ張ったりするのが好きなんですけど。後輩とかに良い意味で舐められたりして、すごい親近感が湧くみたいな。少し上のお兄さんみたいな感じで言われることが多くて、なんかお父さんみたいな感じでよく言われます。
―そのいい意味で舐めている後輩
それはもう第一に西川晋太郎(コ3=智辯和歌山)ですね。まあ、基本的に選手みんなフランクな感じで、日頃は喋ったりするので、特にその中でも西川晋太郎はまあ可愛がってあげています。
―好きな食べ物
最近は焼き鳥にはまっていて。この間も焼き鳥のおいしいところで食べたりして、焼き鳥にはまっています。焼き鳥の中でもししとうにはまっています。
―一番仲がいい人
下田樹(社4=神戸国際大附)です。セレクションを受けに来た時から話していて、地元も近くで。入学してからも一緒の寮で、もうずっと4年間、遊んだり、いろいろどっか行ったり、他愛のない話をしたり。そういった意味で一番関わりが合計で深いのは下田かなというふうな感じがするので下田でお願いします。
(取材・大内貴敬、春名凛子 編集・山岡雄一郎 この取材は8月23日、オンラインで行われました。)
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山添 颯大(やまぞえ・そうた) 2000年10月25日生まれ。コミュニティ福祉学部4年。右投左打/学生コーチ/広島新庄/170㌢68㌔ 学生コーチとして、ノックやランナーコーチなどチームを陰から支える。学生コーチチーフも務めている。
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◇林 大毅学生コーチ◇
―学生コーチになった経緯
毎年各代1人ずつ自分と同じポジションの人出すというのが大体流れであって、その中で自分たちの代は、島田(コ4=龍谷大平安)、荘司(社4=新潟明訓)、宮(4年=國學院栃木)とリーグ戦を投げているピッチャーがいたので、そこに食い込んでいく実力が自分に無いなと考えて。その中でもやはりチームの勝利に貢献する、試合に出るよりも優勝するということの方が自分の中で、野球人生の中で大切にしてきたポイントだったので、優勝するためには自分がどういった立場、役割をするべきか。それがチームにとってどうプラスになるかを考えたときに、選手よりも学生コーチなんじゃないかなというふうに考えて、学生コーチになりました。
―学生コーチになって大変だったこと
コンディションもありますし、メンタル面もどちらも肌で感じる場所にいますので。落ちている選手をどうやって上げるのかというのが一番大変だったというか、一番苦労しているなという。自分に力がもっとあればいいなと言いますか、悩み続けているポイントでもあります。
―学生コーチのやりがい
選手が試合で活躍する、その活躍する中でも自分がサポートしたり練習で相談を受けたりして、その選手が独自にやっている努力が結ばれたんだなというところが試合に出てくると、とてもやりがいと言いますか、嬉しいなと。これまでの指示が無駄じゃなかったんだなと思える瞬間ですね。
―リーグ戦間近で一番怖いのは怪我だと思うが、どのように気を付けているか
投手コーチとして投手を見ているので、投げ過ぎといったところが一番リスクが高いと思うので、選手の球数をしっかり管理して「今週これだけ投げたから来週は少し軽めにしようかな」という相談を大人の指導者の方と行っています。
―春リーグについて、個人的な感想は
リーグ戦が始まる時の段階では、盤石な投手陣ができたといいますか、優勝を狙えるだけの投手陣になっていると思っていた矢先に、開幕の法大戦の2戦目で池田(コ3=智辯和歌山)が負傷してしまって。第2先発の枠が空いてしまったというところで、島田や沖(法2=磐城)あたりがしっかりと池田の穴を埋めながら、さらに期待以上の力も発揮してくれて。法大戦終わった段階では本当に先の見えないようなリーグ戦になると思っていたのですが、結果的には優勝争いまではできたので、投手陣として層の厚みといいますか、他大にも負けないくらいの戦える選手の数が増えてきたなという印象を受けました。
―春リーグで一番印象に残っている試合は
明大戦の初戦ですかね。優勝決定戦、天王山の試合の初戦で、荘司が良いピッチングをしてくれていたのに、2点差から同点まで追いつかれてしまってそのまま引き分けて。勝てた試合を落としてしまう、慶大戦の初戦もそうですし。やはり自分たちの流れで来ている試合をリーグ戦の期間で1試合でも落とすことがあると、優勝できないんだなというふうに考えさせられました。優勝するためにはこういう試合を絶対落としてはいけない、それを取ってきた明大だから明大は優勝したというふうに考えさせられた試合でした。
―秋の個人的な目標、チームの目標
まずチームの目標は優勝、そしてそのあとの明治神宮大会でも優勝して日本一になることです。個人的な目標は、自分の中で春のリーグ戦期間中にベンチに入っていながらも、選手と近い中でもコンディションを上げるサポートでしたり、コンディションを維持するサポートというのが正直自分の中では不十分だったかなというのがあって。いつコロナウイルスにかかるかも分からない世の中の状況ですので、浮き沈みを小さくすることでチーム全体の力のアベレージをどんどん上げることができると思うので、選手の浮き沈みを少しでも小さくできるようなサポートを秋はやっていきたいと思います。
―好きな選手や尊敬している選手は
自分は、元ダイエーホークスの斉藤和巳投手が好きですね。
―理由は
小さいころに斉藤和巳投手が先発する試合を初めて見に行ったのが、プロ野球を初めて生で見た試合で、その試合で斉藤投手が完封したのがきっかけで自分もこういうピッチャーになりたいと思ったきっかけの投手で。追い続けていましたね。
―自分の性格は
頑固者で結構今時じゃない感じがするというのはあるかもしれないです。結構みんなからも言われます。
―好きな食べ物は
最近はカステラですかね。九州、長崎なんですけれども、たまに実家から送ってもらうとやはり美味しいと、また食べたいなと思う味が最近だとカステラですね。
―自分のここを見てほしいところは
ブルペンとベンチの間を疾走する51番ということでお願いいたします(笑)
―最近の趣味や楽しみ
大河ドラマを観ることですかね。今は「鎌倉殿の13人」にはまっています。
(―いつも欠かさずに見ているのか)
そうですね、録画して毎週見ています。
―同期で出会ってよかったと思う人は
荘司康誠ですかね。やはり1年生の時には同じように指定校推薦で入学して、同じような立場だったので、その荘司の考え方というのは自分が選手時代から参考にしたりお手本にしていた部分があって。これだけの成績を残すまでに成長した過程の中で、野球に対する考え方でしたり、取り組み方だったり、思い入れ、気持ちだったりという取り組む姿勢から全てが納得する部分が多いので、野球に限らず納得する理由があるような人間になっていきたいなというような印象を受けたのはありますね。
―秋のキーマンは
個人的には、宮海土だと思います。春のリーグ、最後を締めてもらう役割の予定だったんですけれども、宮の調子があまり良くなくて、打たれたり、フォアボールで自滅したりという機会が多くなり、前のリーグ戦登板機会が減って。宮の穴を埋めなくちゃいけない、池田の穴を埋めなくちゃいけないという時に、島田と沖、荘司に負担が大きくなってしまったということがあったので、やはり2ヶ月戦っていく中で、一番最後に宮が出てきたからには試合が勝ったと言われるくらいの選手が宮に限らずですけれども、1人いるだけで絶対前を投げるピッチャーのモチベーションや気持ちが変わってくると思うので、そこでやってきた経験のある宮が復活してきてくれたら優勝に1歩でも2歩でも近づくんじゃないかなと思います。
―試合前のルーティンはあるか
学生コーチなのでそこまでないのですが、選手時代から例えばリーグ戦土曜日勝った時は自分が今身に着けているソックスからアンダーシャツから全部同じものを着ていったり。逆に負けたり調子が悪かった時はアンダーシャツ1枚だけ別のものに変えたりというのは学生コーチになった今でもやっています。
―秋に向けての意気込み
学生コーチという立場ですが、しっかり選手をサポートして選手がプレーしやすい環境、プレーしやすいメンタル、そういったものをできるだけ自分が作っていって、サポートして、優勝を勝ち取るための1ピースになれるように頑張っていきたいと思います。
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林 大毅(はやし・ひろき) 2000年4月26日生まれ。経済学部4年。右投右打/学生コーチ/東筑/176㌢79㌔ 学生コーチの中でも、投手コーチとしてチームの投手たちをまとめ上げる。ベンチとブルペンを行き来し、選手と監督の橋渡しを行う。
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(取材編集・山岡雄一郎 この取材は8月23日、オンラインで行われました。)