【ボクシング部】2部残留!人数が少ない中、全員で戦ったリーグ戦
◆令和4年度関東大学ボクシングリーグ戦◆
5月14日~7月16日 後楽園ホールなど
全7階級の中で出場できたのは4階級のみ。残りの3階級は不戦敗となるため厳しい戦いの中で挑んだ立大ボクシング部。それでも最終戦の平成国際大との試合に勝利をし、2部残留を果たした。さらに個人では稲垣(法1)がルーキーながら2部最優秀選手賞に選ばれた。今特集は、そんな彼らのリーグ戦を振り返る。
5月29日 対日体大 「常に勝つ意識で自分から仕掛ける」(甲斐)
リーグ第2戦目、立大は稲垣(法1)、甲斐(観2)がポイント勝ちを取るも、リーグ戦初勝利とはならなかった。
F級で登場したのは立大のエース甲斐。専大との1戦目では気持ちが入りすぎて思うような試合ができなかった。「着実に勝つ、勝って当たり前のボクシングをする」。強い気持ちで試合に挑んだ。
1Rからスピード感のあるボクシングを展開する。クリンチが多い相手のため、サイドに動きながら、相手との駆け引きを重視した。持ち味のリードを生かしながら相手を寄せ付けず、ポイント勝ちで勝利を収めた。
6月5日 対慶大 「チーム力は確実についてきた。団結していっている」(高橋)
神奈川スポーツセンターで行われたリーグ3戦目、稲垣、甲斐、高橋(法3)の3人の選手が勝利を収めた。中でも甲斐は慶大相手にR S C勝ちをあげる圧巻劇だった。
「完璧だった」と試合後稲垣は自らのボクシングを振り返った。対戦相手の慶大の選手は積極的に前に出て相手のボクシングをさせないという稲垣にとっては苦手な戦い方だった。それでも相手に巻き込まれずにいかに自分のボクシングをするかを考えていた。「距離をとりながら、相手が攻撃するタイミングに合わせられた」。持ち味の踏み込みの速さとパンチのハンドスピードを活かして判定勝ちを収めた。
6月25日 対法大 「後楽園ホールのワクワク感がたまらなかった!」(甲斐)
リーグ戦終結まであと2戦。対戦相手は強豪の法大。人数の少ない中で挑んだ立大は稲垣、甲斐がポイント勝ちを奪う善戦を繰り広げるも勝利とはならなかった。高橋は試合後、「後楽園ホールはテンションが上がり、自分の気持ちを高めてくれる場所」と振り返った。
甲斐は3Rを終えた瞬間、思わず笑みが溢れた。1Rは自分から攻撃を仕掛けるも単調に終わってしまう攻撃が多くなってしまった。2R以降は前回の試合同様に重心移動を意識する。仕掛けて1回打ってきたところにもう一回攻撃を与える、連続アタックで一気に試合の流れを引き寄せた。3Rは右パンチを中心に相手を圧倒し、強豪の選手相手に勝利を収めた。「去年の結果で油断せず1試合1試合集中して、安定した着実な勝ちを狙いたい」と次戦への意気込みを力強く語った。
7月16日 対平成国際大 「2部に残れてまた来年も後楽園で戦える!」(高橋)
ついに迎えた平成国際大との最終戦。勝てば2部残留を決める大一番の戦いで高橋が主将の意地を見せた。
相手校の人数不足もあって、この試合で戦うのは高橋のみ。1人で戦うことに緊張を感じながらもやるしかないと意気込んだ。1Rから勢いよく飛び出す。ワン・ツーの連打からもう1個まで打つ攻撃がうまく相手にハマった。2Rも右のアッパー、フックを中心に相手に攻撃の隙を与えない。3Rは疲労から相手に押し切られる展開に。それでも1R、2Rの判定勝ちで勝利をつかんだ。
リーグ最終戦で平成国際大に勝利し、2部残留を決めた。1年生ながら2部最優秀選手賞を手にした稲垣は「1年生で初めてのリーグ戦だったが、うまいこと最優秀(選手賞)とか取れたり、自分のボクシング人生の中でも結構いい経験になった」とリーグ戦を振り返った。少ない部員数の中でもサポートメンバーの存在もリーグ戦期間は欠かせない。次の試合は個人戦の国体予選に向け、それぞれの場所で成績を残していく。チームで戦うのは12月の関西学院大学との定期戦。着実に成長を続ける立大ボクシング部は止まることを知らない。
(8月14日 松尾悠)