【野球部】負けられない戦いへ、賜杯奪還へ向けて勝利を! 〈秋季リーグ戦 法大戦展望〉
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早大相手に2連勝を飾り、波に乗ったまま迎えた東大2回戦では、10季ぶりに東大に敗戦。悔しさを胸に彼らが挑む次なる相手は、春季4位の法大だ。昨季のリーグ順位は下回るものの、ドラフト上位候補の三浦(4年=福岡大大濠)と山下(4年=木更津総合)のWエースを擁する投手陣は特に警戒しなければならない。また、法大戦直後に控えているのは、プロ野球ドラフト会議だ。つまり、法大にとってドラフトの前のリーグ戦は、対立大戦のみ。彼らにとってこの2日間は、アピールをする絶好の機会になる。ドラフトに向け、より一層燃え上がる難攻不落の投手陣をいかに崩せるかが立大の勝利の鍵となるだろう。
投手4本柱を攻略せよ
第1戦の先発が予想されるのはなんといってもこの男、主将・三浦だ。最速150㌔の力強い直球と多彩な変化球を操る本格派右腕。現役最多の通算10勝を誇り、奪三振、投球回においてもNo.1。さらに、昨季は3試合を完投し、東京六大学では実に62年ぶり3度目のノーヒットワンランを記録した。名実ともに六大学No.1投手である三浦は、今季も勢いを止めることはないだろう。2回戦に先発するのは左のエース・山下と予想。三浦を超える最速151㌔を投げる大型左腕だ。1年次の春に左ひじを負傷するも、昨季から堂々のデビュー。直球だけでなく、スライダーも駆使し、相手から三振を奪う。速球を武器に昨年は防御率0点台という強者だ。Wエースからバトンを受け継ぐのは、古屋敷(4年=八戸工大一)と平元(4年=広陵)になるだろう。古屋敷は最速154㌔を誇る。力強い直球を武器に三振を取る投球スタイルを得意とする。イップスで苦しんだ右腕だが、返り咲きを果たす。平元は昨季リーグ戦で初登板を果たした大器晩成の左腕。今年はオフに増量し、さらなる球質アップに成功した。
三浦、山下、古屋敷、平元から成る4本柱を崩すためには、東(社4=福岡大大濠)の活躍に期待がかかる。春季の対法大1回戦目では東と三浦の福岡大大濠対決に注目が集まった。当時、同野球部の4番とエースだった2人。東のバットが折れる白熱した戦いになるも、決定打を放つことが出来ず終わった。今季の対早大戦では本塁打を放ち好調な滑り出しを切った東、旧友に意地を見せることができるのか。そして、試合の流れを引き寄せるのは道原(法3=駒大苫小牧)と宮﨑(コ3=大阪桐蔭)だ。秋も、自慢の快足で神宮を沸かしてくれるだろう。
総動員で打線を封じ込めよ
投手のみならず、法大は打線にも警戒しなければならない。オレンジ軍団の切り込み隊長・岡田悠(4年=龍谷大平安)はプロ志望届けを出しており、注目が集まる。中堅選手として六大学随一守備力を誇り、通算4本塁打とパンチ力をも兼ね備える。夏季オープン戦でも持ち前の長打力を生かし、社会人相手に本塁打を放つ実力者。監督も岡田悠に高い期待を寄せる。彼をいかに抑えるかが勝負の分かれ目になるだろう。また、昨季、激戦区の二塁投手で初のベストナインを獲得した齊藤大(3年=横浜)も要注意。高校時代では名門・横浜高で主将を務めていた。打率.342で本塁打3、かつ盗塁5を記録する齊藤。走攻守揃った大型内野手の彼にかかる期待も大きい。
立大の先発の有力候補は池田陽(コ2=智辯和歌山)だ。最速150㌔の直球とカットボールを武器に、法大打線を封じ込めたい。先発投手の思いを繋ぐのは副将・栗尾(コ4=山梨学院)、不動の抑え・宮(営3=國學院栃木)だ。絶対的エースがいないからこそ、中継ぎ陣が鍵となる。昨季に引き続き、今季も好投を見せてくれるに違いない。
「もう負けられない戦いがずっと続く」。東大戦直後に荘司(社3=新潟明訓)はそう口にした。着実に1戦ずつ乗り越えれば、優勝の可能性は大いに残っている。負けられない法大戦へ、いざ、参らん。
(10月8日・青木雛子)