【アイスホッケー部】強豪の猛攻に苦しむも、ラスト1分で一矢報いる
◆第68回関東大学アイスホッケー選手権大会◆
4月18日 対早稲田大学 ダイドードリンコアイスアリーナ
長い冬を越えて、春の関東大学アイスホッケー選手権大会が幕を開けた。対戦相手は1部Aリーグの中でも強豪・早稲田大学。
第1P。今回の試合では「立ち上がり、第1Pでどれだけ失点しないか」ということを念頭に望んだと、主将の田中(営4)は、試合後のインタビューで語っていた。しかし、立ち上がりから僅か2分で鋭いミドルシュートで先制され、主導権を奪われる相手のオフェンスはたとえ一つ一つのシュートが外れようが、ゴールからの距離などお構い無しに次々と攻めるスタイル。計4点を取られ、このPは完全に早稲田のペースだった。
続く第2Pは、結果的に4つの追加点を許してしまったものの、ディフェンスの体制が整えられたこともあって、流れをやや立教側に持ち込むことに成功した。特に、このPでは、ゴールキーパー川上(法3)の好セーブも光っていた。1Pと同様に絶え間なく遠方からもシュートを狙って行く相手チームだったが、研ぎ澄まされた集中力でこれを耐えに耐える。とは言え、試合展開としては依然防戦一方のまま。突破口をこじ開けられず、このまま早稲田の完封されてしまうのかと危惧された。
しかし、第3P。最後の最後、ラスト1分で矢部(済4)が1点をもぎ取ることに成功する。このゴールには、梶原(法4)のアシストが一役を買っている。対戦相手が攻撃に夢中になり、ゴール前の防御が手薄になったところに矢部が侵入。そこに梶原がコートを割く鋭いパスを放った。まさに見事な連携プレイで、冬練習の頃からミーティングを活発に行い、戦術における共通認識を増やしてきた成果だと矢部は語った。
最終スコアは11-1。敗戦こそしたが、収穫も多い一戦だった。序盤中盤は文字通り、相手の猛攻に耐えることで精一杯で、試合を通して相手の合計シュート数が100を超えていることからも、その攻めの壮絶さが窺えるだろう。しかし、最後の最後で立教は意地を見せてくれたのである。矢部がシュートを決めた瞬間に、会場の四方八方から歓声が沸き起こったのは印象深い。窮地でも諦めず、粘り強くゴールを狙う「泥臭さ」を武器に、今後更なる飛躍を期待したい。
(4月23日・永﨑勇汰)