【柔道部】 #10月クローズアップ対談企画 前之園×塩谷 柔道部ならではの仲の良さ

立教大学の中でも一際仲の良さが目立つ部活は柔道部だと言っても過言ではない。今回、その柔道部の秘訣を探るべく、前主将前之園さん(済4)と現主将である塩谷さん(法3)に話を伺った。

前之園(済4=前列中央)と塩谷(法3=前列左)

―お二人にとって柔道部らしさとはなんですか?
塩谷:第1に挙げられるのが人数が少ないっていうことです。例えば他の学校の柔道部は大体14、5人から2、30人くらいいるっていうのが普通なんです。そのなかでうちの部員は4年生まで含めて7人しかいない。なので、他の学校と比べると大体半分くらいです。だけどメリハリがちゃんとしてるっていうのがうちの強みで、やるときはやるし、遠征とか行くし。去年も全国に出場することになったんですけど、それって55年振りくらいなんです。それは結構自分らの中ではすごいことで、柔道部の歴史に一筆加えられたようなものです。なので、柔道部らしさはメリハリがしっかりしているところです。

前之園:やっぱり一番は「抜群に仲が良い」っていうのがすごいところだと思います。立教大学の体育会の中で一番仲が良いと思います。2、3人が仲が良いとかではなく、全員が仲がいいので。さっきも言ってくれた通り男子が7人しかいなくて、6人立教新座高出身で、去年は10人いて、8人立教新座高出身でした。そんな感じで、ほとんどみんな顔見知りでそのままずっと続けてやってきたみたいな感じだったから、先輩後輩が良い意味で分け隔てないし、ごはんいこうとか遊びいこうとか。休日でも会いたくなる関係だし、遊びに行くってなったら1番最初に誘う友達だし、でも練習中はメリハリをつけてお互いばちばちにやるし、ライバルだし。やっぱりその関係性っていうのが1番の特徴なんじゃないかなって思います。

―柔道部はコロナ禍でどのように活動していましたか?
塩谷:少人数でも去年全国大会に出場できた理由が2つあって、少ないけど一人ずつ考えて練習していくっていうのが1つ。もう1つが少ないからうちらだけでやってもしょうがないから外に出て練習しようっていう、この2つが一番やっていたことです。コロナになったら遠征とかもできなくなってしまって、出稽古ができなくなってしまって。じゃあ自分たちがやろうってなっても、大学側から部活とかやっちゃいけませんって言われて、自分たちでも練習ができなくなってしまって。なのでコロナウイルスになってから自分たちの強みである2つが全てなくなったんです。その中で自粛期間に入って、自粛期間で何しようってなった時にみんなで自主トレしてたんですけど、お互いに何やったとか報告しあって、トレーニングとかの動画とかも共有したりしてなんとかモチベーションを保たせました。8月にようやく練習を再開して、頑張ってモチベーションを維持してたので、体を絞る人は絞ったり、体重増やして筋肉ついた人はついたし。おかげで変わったことは筋力を自分でつけられるとか、そういうみんなで一緒にやるんじゃなくて個人でいろいろ自主的にやってくっていうのが、元の2つの強みに追加されました。だから、コロナウイルスになってから1つもなかったけど、コロナウイルスが終わって出稽古ができるようになれば今まで2本の柱だったのが、3本の柱になる。これから遠征とか解禁されれば、もっと柔道部は強くなれるんじゃないかなって思います。なので、持ち前のチームワークとプラスして個々の強化っていうのも組み合わさって強くなれればなと思います。

―コロナウイルスが蔓延して8月まで練習をしないとなると、感覚など取り戻すのは大変でしたか?
塩谷:試合の感覚に関してはもちろん失われて、試合は今年ほとんど中止になって。やるとしても12月の終わりに1回あるかないかくらいなので、それに関しては何ともいえないんですけど。もちろん柔道の感覚自体もなくなってて、それに関しては、8月の頭からばちばちやるんじゃなくて、みんなで基礎からゆっくり積み重ねて1ヶ月かけて元の状態に戻したっていう感じなので、今は大丈夫ですけど最初はどうしてもうまくいかなかったっていうのはあります。

前之園:今年の9月に代替わりしたんです。僕がもともと主将で9月から塩谷が主将をやってるんだけど、去年全国出て今年も去年得た結果からさらに新しい歴史を作れるようにっていうことで、自分的にはモチベーションを高くやってたんだけどコロナで正直残念な部分っていうのもあって。最初の3月末とかは自分たちでできることをやるしかないよねっていうことで、さっき塩谷が言ってくれたみたいに動画の共有とかそういったことをどんどんやっていこうってなったんだけど7月の末の方は試合なさそうだなっていう雰囲気になってきたからやる気がなくなっちゃって、自分的には落ち込んでしまった部分があって。でもそういった中でも8月再開したってなったときに、やっぱりみんな体力的に落ち込んでるし、一からやっていこうかっていう流れになって。僕も気持ちがゼロになってしまったので逆にそこで一から始められたっていうのは僕の個人的なメンタルもそうだし、チーム的にも体力的にもすごい見つめ直す機会っていうことでよかったんじゃないかなって思いました。

―4年生として、前之園さんから部員へのメッセージありますか?
前之園:本当に自由にやればいいと思うし、俺は結構柔道部に対して愛が強い方だと思うから無条件で味方するし、何かピンチだったら協力するし。その代わり自分たちで考えてどんどんやっててほしいなっていう期待はあります。特に求めることはないけど期待はしています。

―それを受けて塩谷さんどうですか?
塩谷:前之園さんはチームのためにいろいろ考えてやってくれてたっていうのを痛感しています。うちの部活って普段監督が部活に来ないのでキャプテンがメニューを決めて練習しているんですけどどうしても似通ったメニューになっちゃので、前之園先輩はうまく違うメニューを組み込んだりなるべく飽きないようにしてたんだなって思います。みんなが気づかない、気にしないようなことを気にしてやってた人だと感じたので、そういうところを受け継げたらなって思います。

(10月25日 取材/編集 矢野譲士)

「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。

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