【水泳部】#10月クローズアップ対談企画 田淵×荒川 チームに支えられた自粛期間 「燎華」を胸に新世代始動

代替わりを迎え、101代が始動した水泳部。部を率いる新主将・田淵(営3)とチーフマネジャーの荒川(文3)は水泳部らしさは明るさ、前向きと答えた。大会に出場できない日々が続き、苦しい日々が続いていた中、田淵を支えたのは部の仲間たちの明るさだった。自粛期間中のモチベーションの変化、代替わりを経たこれからの目標について対談で語ってもらった。

カメラに向けてポーズを決める水泳部一同(提供:水泳部)

――代替わりしてどうですか?
荒川)自分たちが上になるというか、支えてくれてた人がいなくなるっていうのを実感して、これからどうしたらいいんだろうみたいな、気持ちになりました。
田淵)インカレの最終日もなんか食事会みたいなので幹部を発表されたんですけど、自分が主将になったっていうのを聞いた瞬間に、不安やプレッシャーに押しつぶされてその日は完全に大号泣して、あんまり記憶ないです。

――そのくらいの不安や重圧が
田淵)その4年生の背中がすごく大きかったので、抜けるということを実感して、やっぱり主将2人の存在が大きすぎて、自分がこの立場になれるかっていう不安が大きかったです。

――4年生は自分たちにとってどういう学年だったか
田淵)礼儀基礎を教えてもらった代が、今の4年生なので、あとすごく主将二人がみんなをまとめ、引っ張ってくれて、あと一人一人が個性がはっきりしている代だったっていう印象があって、1番上になったときにエネルギーがすごい多く、凄いなと。

――自分たちの代は
荒川)同期人数少なくて、今4人しかいないんですけど、なかなか個性は強いです。今までは上の代が部を作っていくっていう感じだったんですけど、私たちの代では下の子たちとの連携を図りつつ、その子たちの力を借りつつ作っていく代になるのかなって思っていて、まだどういう風になるのかは想像つかないです。

――後輩はどういう雰囲気
田淵)後輩は水泳に対する熱意もすごくあって、オフもみんな泳いでいて、監督コーチもここまでやる気ある子たちはなかなかいないからとおっしゃっていて、頼もしい後輩だなって思ってます。

笑顔をカメラに見せ方を組む荒川(=写真右)(提供:水泳部)

――自粛期間中部としてとかミーティングはしてたか
田淵)全体、監督を含めたミーティングは大体月一ぐらいかな、してて、部の仕事の状況を仕事の状況とかを共有したりとか、今後どういう日程で試合があるかということを知ったりしてて、一個下の子は月一でミーティングしてたみたいです。
荒川)縦で目標を自粛期間中それぞれが部のために何ができるか、っていうことを考えて少人数のzoomをやったりだとか、縦割りで目標どう?とか何やったりしてる?とか軽い感じのミーティングをしたり、2年生も本来1年生が4月に教えるべきことをなかなかできなかったのでここでいろいろ話したりとかしてました。

――自粛期間中モチベーションはどのように変化したか
荒川)選手が大変だと思いますけど。
田淵)立教自体は3月の部のメインとしてた試合があったんですけど、それに向けて2月いっぱいそれが強化期間で、部の新しい取り組みを始めて、みんなすごく調子が良くて、絶対ベストとか各々の目標を達成できるじゃないかと思っていた中で大学が部の出場中止を決定したんですね。その時に各々口にはしなかったと思うんですけど、わたしはそこですごいスイッチが切れて。
荒川)相当なショックだよね。
田淵)わたしはずっとスイッチの入ってないような練習をずっと、タイムは関係なく気持ちの入ってない練習をしてました。ぽっかり心に穴が空いた状態で練習してました。(目標)がなくって、練習でいいタイムが出てもそれを発揮する機会がないから、今なんのためにやってるんだやっていう感じはずっとあって、すごく心がギリギリの状態で3月4月練習してました。それでもみんな明るくって、頑張る!みたいな感じで練習してたいたので。
荒川)チームの力っていうのがね、1人だと多分折れてた?
田淵)無理、折れてたと思う。特に年下の今の2年生がすごいエネルギッシュな子が多くて、いつも前向き、頑張る!みたいな感じで自分がそれに助けられてる部分があるし、チームに助けられたところがありました。地元が岡山で感染者数も多くなかったんですよね。だからわたしが通ってるスイミングはずっと空いてたんですけど、東京の大学だから来ないでって言われた時に、いつ泳げるのかなって思っていて、ゴールデンウィーク明けからいろんな人の力のおかげで練習を再開したんですけど、全然練習が調子の良いときの全然比にならないくらい、やっぱり悪くてずっと。部独特の雰囲気、立教らしさみたいなのが、明るくお互いが励まし合うっていうのがあった中で、スイミングだとなんか物足りないというか、頑張り切れないっていうか、そういうのが割と自粛中続きました。結構モチベーションが山あり谷ありっていうか。頑張ろうって思っても、頑張り方がわからないみたいな。

プールの中で仲間と笑顔を見せる田淵(=写真右端)(提供:水泳部)

――今は練習も本格的に再開しているのか
田淵)私は8月のはじめくらいにこっちに戻ってきたんですけど、その時でもやっぱ部の先輩とかがロッカーとかで、「自粛期間前はどうやって泳いでたんだ」みたいに話してるのを聞いて、「やっとここまで戻った。」とかいう話を聞いたりすると、「やっぱそうだよな」って。戻すのって結構時間がかかるし、でも戻ったかどうかってわかるのが試合がないと現状が把握できないので、結構難しかったと思います。

――これからの目標は
田淵)部としては、まずは私がとりあえず主将という立場になったので、かっこいい言葉とかを私自身あまり日本語が上手じゃないのでかけることができないんですけど、よく4年生が言ってくださった「コツコツ頑張ってる」とかそういった姿勢を部の後輩達に自分が率先して見せる、引っ張るというか。そういった姿を見て、折れそうな子とかいたら、「あの人頑張ってるから頑張らなきゃ」みたいな、存在になるのが主将としての目標で、まだチームが本格始動したわけじゃないんで、どうやってやっていけば良いのかっていうのはこれからやっていきながら自分らしい道を探していこうと思います。
荒川)私達も人数が少ない分下の力はいっぱい借りないといけない、借りていくと思うので、下の子達とすごいしっかりコミュニケーション取って、何を求めてるいのかとか、どういう所が今まで良くなかったからこういう所を変えていきたいとか、話していきたいなと思います。まだ新チーム始動してないですけど上いなくなって今度は下を引っ張っていく立場なので、このオフ期間中は結構意識的に下の子達とコミュニケーション取るのはちょっと個人的に頑張ろうと思ってます。それでチーム、私達の代だけじゃなくて1・2・3年生全員で作れるチームを目指していけたらなって思ってます。

――チームのスローガンは
荒川)主将が考えてくれた「燎華」っていうのがあります。

――どういう意味を込めてるんですか
田淵)「燎」っていう字が周りを明るく照らす光という意味があって、今のチームの状況が、先ほど話したように明るい雰囲気だったり、一年生が私たちを頑張れよって言ってくれているようなそんな状況を感じで表したかったからこの字にして。「華」っていうのは、外面だけじゃなくて、内面も美しくあるようにっていうのと、部が華やかであって欲しいというかそういう意味も込めて「燎華」にしました。意味というか、あって欲しいなって願いは、一人一人が持つ思いとかを、全体のチーム目標に向かって大きな一個の華をつくろうという意味があって、あとは、一人一人が水泳に向かって取り組む真摯な姿勢っていうのがあるので、お互いがお互いを鼓舞できるようなもっとより良い存在であって欲しいなっていうのと、応援される選手だったり、チームだったり、その「華」の意味を付け足しました。

「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。

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