【洋弓部女子】 #10月クローズアップ対談企画 二宮×正司 「それぞれのエネルギーの大きさは負けないものがある」―次なるリーダーたちが語るこの部らしさー
女子リーダーの二宮(現3)とトレーナー長の正司(社3)。元気いっぱい笑顔溢れる同部をこれからまとめ上げていく2人に「ZOOM」を通してお話を伺った。対談から見えた「洋弓部女子らしさ」とは。
☆女子リーダー・二宮朝日奈☆
アーチェリー歴6年 好きな食べ物はコロッケ
☆トレーナー長・正司薫☆
アーチェリー歴3年 今食べたいものはハッピーターン
「目の前に弓があるのに…」試行錯誤の連続だったコロナ禍の活動
―コロナ禍をどのように捉えていましたか
二宮 結構急に自粛が決まっちゃったので、最初はこんなに長引くと思っていなかったよね。
正司 全く思ってなかった。
二宮 最初に一回短い自粛みたいのがあって、ちょっとだけ復帰してその後緊急事態宣言だったから。最初の1週間2週間は、ちょっと大変かもね~って。まさかこんなに6月末まで、3ヶ月丸々休みになっちゃうとはね。思ってなかったよね。
正司 思ってなかった。それこそ最初の方はあれじゃん。「リーグ前なのに練習できない!」みたいな感じだったけどさ、結局リーグもなくなっちゃったから。
二宮 4月の頭に全国大会の予選を控えてるんですけど、最初は3月末に1週間練習できなくなったから、試合前に練習できなくなるのやばいねみたいに。リーグもないし、全国大会も延期だしってどんどんどんどん中止になっちゃって。あんまり最初は実感無かったっていうのが正しいのかな。ことの重大さっていうか、こんなに大きな事態になるとは思ってなかったし。また、すぐ戻ってきて頑張ろうかなって感じだったね。
正司 うん…
二宮 自粛中のトレーニングは正司が中心になって考えてくれたけど、大変だった?
正司 大変だった(笑)
―ZOOMでトレーニングを進める感じですか?
正司 ZOOMとかあとLINE電話を使いながら、トレーニングしてたんですけど、やっぱり上手いようにコミュニケーションがとれないし、みんなのモチベーションとかも難しかったよね?
二宮 うん…やっぱ、射場に行って的を狙うのが一番の競技だからおうちで出来ることって結局ね、トレーニングばっかりになっちゃって、飽きちゃってるよね(笑)っていうのが課題だったよね。どうやってたっけね?
正司 しりとりしながらとか(笑)
二宮 自粛だから、みんな近況とかを話そうにも話題もないし、「最近家で何してんの~?」って聞いても「いや、寝てます」「ゲームです」「何もしてないです」。盛り上がりもせん(笑)って感じで。大変だったね。
―実践の練習は全く出来ず?
二宮 全く出来なかったですね。射場に行くことが出来なかったので、撃ってないよね、みんな?
正司 うん…バスケで言ったら家でドリブルできるけどシュート練習は一回もしないで戻ってきましたって感じだから、試合に生かせるかっていうのはひどいもんだったよね(笑)
二宮 目の前に弓があるのに、みたいな。
正司 そうそう!
―練習が出来ない中で、そこからどう持ちこたえたんですか?
二宮 やっぱり、主軸となったのは経験者の人が一定数いるので、その人たちの方が大学受験の間、撃ってないのを乗り越えてきていたりだとか。あとは、スポーツ選抜で異文化コミュニケーション学部の子がいるんですけど、留学を去年の冬に半年間やったのを乗り越えて練習を再開しているところだったので、ブランクは経験者の方が持っている知識とか経験が多かったかなと思います。それで、その人たちが点数的には引っ張っていってくれて、それを追いかけるように他の人たちも負けてられないなという感じで練習していました。私は経験者で、割と戻ってすぐ勘を取り戻したというか、普段の自分に近いかなというところまで打てるようになったんですけど、特に今日いる正司とかは未経験だけど、負けないくらいに点数も試合にも出て食らいついていました。
正司 そうですね。そこは今回未経験と経験者の差が出たかなというところで。初めてだったから、こんなに撃たないっていうのが。どのくらい筋力落ちているかも分からないしさ、感覚の取り戻し方も分からないから。なんとなく経験者の子が「こうすればいいんだよ」っていうのを聞きつつも、実践するとわかんない!みたいな(笑)だったから。
―現在の練習状況は?
二宮 だいぶ戻ってるけど、人数が集まれない。全体練習は出来てないですね。男女に分かれての練習しか出来てないので、活気が足りないかな(笑)
正司 まだ、1年生入ってきて全体で練習したこと1回もないよね。
二宮 うん。まだ自己紹介もままならないくらいだね。いつもは新歓コンパで部員が集まっておしゃべりしたりする機会があるんですけど。今回は学期初めのミーティングをコンパ代わりとして開いたんですけど、それも分かれてやったから全員で集まったことないね
正司 ないね。さみしいね(笑)練習内容的には戻ってきたけど、活気という部分では取り戻せてないね。
―コロナ禍での新歓活動は相当大変でしたか?
二宮 今年は1年生の方もお友達作りたいな、学校行きたいなっていうのがあったかと思うんですけどオンラインで新歓をして男子が10人、女子が5人で。例年通り、もしくはそれ以上くらい入ってくれていますね。射場にきて実際に練習もしています。頑張ったよね(笑)
正司 今年はSNSを駆使したから(笑)
二宮 SNS勝負だったね~、なるべく窓口を広く作って。
部を率いていく2人から見る洋弓部女子らしさ
―洋弓部女子の良いところ教えてください!
二宮 結構自由の人が多いかなと思います。素直っていうか、天真爛漫な人が多いから、まとまりがあるかと言われると違うかもだけど、それぞれのエネルギーの大きさは負けないものがあると思う(笑)
正司 結構色んなこと頑張っている人多いよね。部活だけじゃなくて。例えば、二宮さんとかもそうだけど、学芸員の授業とか。他の資格系とかもいっぱい考えているよね。勉強と学業を両立しようと頑張っている人が多いっていうのもエネルギーの一因なのかなと思います。
二宮 あ~。ガツガツしすぎてなくない?
正司 そう!だからといって、部活を疎かにするわけではなく。
二宮 体育会っぽくないところが逆に良いところかなと思う。全員が全員週6から週7で朝から晩までっていう感じじゃないけど決めるときは決めるし。自分の目標に努力は怠りませんっていう感じの人が多いイメージ。
正司 なんだろね。上手いのかな、そういう切り替えとかが。
―未経験者の人でも入れる部活?
二宮 それはもちろん。うちの部活の一番の売りで、未経験でも始められるし、レギュラーメンバーとして試合にも出られます。今年4年生の先輩も女子チーム未経験でインカレも王座も出場なので、未経験からでも全国が目指せるっていうところが売りです!
―洋弓部女子の関係性はどのような感じ?
二宮 特に今年の1年生が人懐っこい子がいっぱい入ってきてくれて、より深まった感じがするよね(笑)
正司 これまでも学年の差が課題になっていたことがあったんだけど、今年は2年生も意見を持っている子が多いし、1年生も人懐っこいよね、ほんとに(笑)
二宮 甘え上手な子めっちゃ入ってきた。だから、学年問わず仲いい感じがありますね。
―先輩後輩の関係超えて意見交換出来る雰囲気ですか?
二宮 それこそ、3年生の仕事ではあるんですけど、1年生の指導とかも2年生が手助けに入ってくれたりだとか。1年生にも人懐っこい子が多いので、こっちも気さくに指示が出せる、「今度こうしようと思うんだけど、どう?」ってこっちも聞きやすいし、1年生は「私はこう思いますよ」ってポーンって返ってくるから、会話のキャッチボールが増えたよね。
ー最後に、洋弓部女子らしさとは?入部して良かったと思った瞬間を教えてください!
二宮 ガツガツしすぎてないところがすごくいいなあと思います。大学生ってすごく色んなことやりたいし、みんなそれぞれ目標もあると思うから。部活で周りの人たちがプライベートと部活どちらとも充実させている人が多いので、私たちも満ちた大学生生活を送れているかなと思います。
正司 良い意味で学年の差を感じさせないっていうところが一番良いところかな、入って良かったなと思います。それこそ、自分が後輩の時も意見を聞き入れてくれたこともあったし、今は下の子たちも意見言ってくれるし。あと、2年生の子たちが3年生を見てくれたりするので、本当に学年問わず上手くなろうってみんなが平等でライバルでいられるのは入って良かったなと思います。
(取材 村上結香・富田早紀/編集 富田早紀)
「立教スポーツ」編集部では現在の活動状況を鑑み、10月号は紙面の発行を行わず、Web記事(クローズアップ)での情報発信をする運びとなりました。取材にご協力いただいた各部の皆様、ありがとうございました。