サーブをする淺野

【テニス部女子】新たな日常、テニスにかける思いとは 淺野汐香

夏らしい嫌な暑さも和らいだ9月の昼下がり。コートにはボールの打ち合う音が響いていた。試合形式の打ち合いをしながら合間にはコーチから助言をもらう選手たち。彼女たちの表情は真剣そのものだ。この日、我々は7月から練習を再開したテニス部女子の練習取材へ赴いた。
休憩時間になるとその面持ちは一気に緩んだ。談笑しながら昼食をとる様子からは仲の良さが改めて感じられる。練習後に自粛期間から現在、今後について浅野(社2)に聞いた。

自粛期間は…

浅野は自粛期間から4カ月半ほど実家に帰省していた。「最初の方はコロナだから仕方ないなって思ってたんですけど、シンプルに最後の方焦ってきて、みんな練習してるのにって感じで」。徐々にフリー練習という形で部の対面での活動が再開していたが、状況も状況であったためこちらに戻ることができずにいた。とはいえ実家では同じくテニスをやっていた姉に触発され、テニスとトレーニング漬けの日々だったという。「朝動く、昼テニス、夜また運動」というルーティーンと食事制限の成果もあり、減量に成功。練習をしていて動きが良くなったことも実感した。今となっては姉の厳しさが「ちょうどよかったかもしれない」と笑みをこぼした。

先輩になって

テニス部女子には4人の新入生が入部した。浅野に1年生の印象を聞くと、「まじで真面目だと思う」。4人のうち3人が高校時代にテニス部のキャプテンを務め、実力のある選手たちだ。後輩ができたことについては「シンプルに嬉しい」一方で、先輩なりに考えなければならないことも増えたと、1年生の頃にはなかった大変さも感じている。
上級生になって「引っ張っていきたい気持ちはあるけど、空回りしているかもしれない」。今年から副務役職という大役を任された。「私ってすごく抜けてるし自分ってできないキャラだったから。まあ頑張ろう」と不安も含めつつ意気込んだ。部員たちみんなの実力と向上心を信じているからこそ一部昇格という目標がある。「ついていこうというよりは一緒に引っ張っていこう」と彼女なりの姿勢を見せた。

 練習の合間にカメラに笑顔を向ける選手たち。左から淺野、相川(社4)、倉島(観4)、佐藤(社3)


練習の合間にカメラに笑顔を向ける選手たち。左から淺野、相川(社4)、倉島(観4)、佐藤(社3)

次の大会にかける思い

夏にあったはずの大会は中止になった。10月に控えるトーナメント戦が4年生の実質現役最後の大会となる。この日の試合形式練習では倉島とペアを組んでいた浅野。トーナメント戦のダブルスには、この新たなペアで出場する可能性があるという。倉島は今年2月の新進大会では小林(営3)とのペアで関東3位になった、浅野にとって頼りになる存在。4年生にとっても引退前に後輩に成長してほしい思い、残したいことがある。それに応えられるよう大会に挑む。

プレー中に倉島と会話する浅野(右)

プレー中に倉島と会話する浅野(右)

個人としては単複でのインカレ出場を目標としている。昨年は本選には通過したものの、インカレ出場の一歩手前で敗れ悔しさを味わった。今回は本選出場だけで満足せずに「集中力を切らさず、先を見据えて頑張っていく」。
久しぶりの大会、先輩として初めて臨む大会、4年生と共に戦う最後の大会。たくさんの思いがつまった熱いプレーに注目だ。

♡淺野 汐香(あさの・きよか)

部員に笑顔を向ける淺野(=写真左)と山田(営2)

部員に笑顔を向ける淺野(=写真左)と山田(営2)

〔学部〕 社会学部
〔出身高〕 愛知啓成高
〔今年の目標〕 リーグメンバーになり、全勝する
〔プレーの強み・持ち味〕 ブレない軸
〔テニス部のいいところ〕 学年問わず仲が良い。部活中のメリハリがしっかりしている。OB・OGなど縦のつながりが強い。男女の仲が良い。イベントがたくさんある。よく泣きよく笑い個性豊か

(10月14日 藤咲恵子)

関連記事一覧