【ハンドボール部】秋田浩貴、主将として説く「楽しむこと」と「考える姿勢」の大切さ

◆関東学生秋季2部リーグ◆

9月27日 立大36ー12明星大 駿河台大体育館

第2戦で明星大に勝利し開幕2連勝を飾った立大。試合後、主将・秋田浩貴(社4=愛知)が大学生活最後のリーグ戦に対する思いを語った。

「(この1年間は)もう変えられないことではあるし、それに対してしのごの言っても仕方ない。僕らは結局ハンドボールが好きでここに集まってきていて、試合で楽しむためにやっている。結果はもちろん求めるけど、まずは楽しく、気持ちよくやることが大切。次の代にもそういう姿勢がつながればいいかな」

秋田は前主将の関根(=20年卒)から背番号20のユニホームと腕章を受け継いだ

主将として迎えたラストイヤーは国難と重なった。新型コロナウイルスの感染拡大により3月末から体育会活動が禁止に。4〜5月の春季リーグ、11月のインカレの中止も発表された。「最終的にはインカレに向けて頑張ろうっていうモチベーションでずっとやってきた。それが突然なくなって、一時はこの先続けていく意味とか1部入れ替え戦への意気込みとかも消えちゃって…」。戸惑う気持ちもあったと話す。

それでも、脈々とチームに受け継がれてきた「ハンドを楽しむ」こと、そして「考える姿勢」の大切さは絶えず説いてきた。コートに立てない期間も部員同士がオンライン会議システム「Zoom」を利用して課題を共有。トレーニング管理や戦術面を考えるグループなどに分かれ、競技と向き合う時間を確保してきた。

「去年の(関根)源哉さん(=20年卒)と僕のタイプが似ていることもあって、今年も色々考えた上でチームづくりをしている。自分の一つ一つの行動がどうチームに影響を与えるのかとか、そういうところまでみんなが考えて行動してくれればいい。そういった意味でも『心技体』だけじゃなくて『考』も大切だし、去年との違いを挙げるとすればそこなのかな」

後半17分、カウンターから今季初得点をマークした

36−12で快勝したこの日も、ハーフタイムに部員に投げかけた。「先々週の国武大戦も前半の入りに緊張していたのか、どうしてもうまくいかずにミスが多くなっていて。今日も“ミスしちゃうのは仕方ない”“笑顔でやろう”っていうのをみんなに言いましたね」。物腰柔らかな口調で前半の修正点を提示すると、後半はオフェンス陣が大爆発。江幡(観1=氷見)ら若手選手が活躍し、秋田自身も同17分にカウンターから今季初得点を挙げた。

立大ハンド部としての試合は、リーグ戦2試合と順位決定戦の計3試合を残すのみとなった。2部1位となった場合でも1部との入れ替え戦は行われず、後輩に思いを託す形で引退となる。「自分たちが楽しいと思えるような試合ができれば絶対に勝てる。最後は笑顔で引退できるようにキャプテンとして環境づくりの面で意識していきたい」。チームのためにできることを考え続け、笑顔で楽しむモットーも後輩に残す。

(10月1日・小根久保礼央)

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