【女子ラクロス部】ULTIMATESの挑戦。今できることを!
大会延期や新入生歓迎活動中止となった状況下で、体育会各部はSNSを利用して新たな試みを続けている。体育会内でスタンダードとなりつつあるSNSの活用だが、そのパイオニア的存在を担う女子ラクロス部。活動自粛の空気感をいち早くキャッチし、数々の個性的な企画を発信してきた。200名以上の部員を抱えながらもこれほど柔軟で敏速な動きを見せる組織の内部事情を調査した。
在宅での練習が続く中、アプリを活用して運動の記録と共有を欠かさない。行動を可視化することは、モチベーション維持に大きく関係するという。また、身体面だけではなく精神面の強化も同時に図っている女子ラクロス部。プレー分析、チームメイトの相互理解、新入生の悩み解決、全てはプレーの向上に繋がるという認識があった。部員同士のオンライン上での交流も特徴的である。ULTIMATESの親子制度では自発的にZOOMミーティングが開かれ、何でも話せるフラットな関係が築かれているようだった。「1対1の話が出来るようになった」。主将の折笠(現4)はオンライン活動が続く現状をポジティブに捉えていた。組織の大きさ故に普段は話せなかった部員とも話す機会を得られたと語る。
毎年多くの部員を獲得する彼女たちの新歓を支えるのは新歓係の素早い判断力だ。分岐点は3月上旬。新型コロナウイルスによって新歓活動に曇りが見えた。このまま活動を続けることはできないと考え、オンラインでの新歓に舵を切った。新入生に送る資料やグッズは早急に一人の家に集め、“新たな新歓”への準備を整えた。
まずは新入生の不安の解消。履修相談から日常の悩みまで、どんなケースにも対応できる部員数の多さはULTIMATESの強みだ。また、InstagramやZOOMなどのSNSを巧みに活用し、数々のユニークな企画で少しずつ部の雰囲気、ラクロスの楽しさを伝えた。
日本一を達成し、ULTIMATESの強いチーム力にはあらゆる方向から注目が集まる。インタビューの中で最も強く感じたのは、彼女たちの“多様性”を大切にする姿だ。誰もが積極的に提案し、どんなことにも意欲的に挑戦する環境。その中で走り続ける彼女たちに期待が高まる。次は何を魅せてくれるのだろうか。
※インタビューはZOOM上で行いました。
(6月5日・木下奈津希 / 佐藤美春)