【野球部】フレッシャーズの長に迫る！指揮官として下級生を率いた１年間

この男をなくして今年のフレッシュは語れない。フレッシュリーグ、フレッシュトーナメントで春、秋を通し学生ながら監督を務めた井木（コ４＝立教新座）だ。高校時代は主将としてチームをまとめた経験があり、リーダーシップは申し分ない。明大戦を終え４位という結果に開口一番「監督として勝たせてあげられる試合はたくさんあった。まだまだ未熟でした」と謙虚な顔をのぞかせた。

ピンチでタイムをかけ、マウンドでアドバイスを送る井木（写真中央）

指揮官になるため心がけていたことは「ベンチの士気を下げない」こと。チャンスが潰れてしまった時も落ち込むことがないように声をかけるようにしているという。その甲斐あってか、フレッシュではリーグ戦とはまた一味違う元気な声が絶えない。若手ならではの一体感で試合を楽しんでいた。
 
「神宮での試合全部が楽しかった」。特に春のフレッシュリーグで初めての１人監督という任に就いて初戦の慶大戦。今季リーグ戦、フレッシュトーナメント共に優勝している相手に８対１で圧勝。「最高でした」と試合を振り返った。
逆に辛かったことは「今日（３位決定戦）も含めて春の法大、明大戦で、１点差で負けた」こと。「あそこでこうしていれば…」。采配の面で後悔が残った。
 
最終結果は４位という結果だったが井木がチームに残したものは大きい。リーグ戦に近い形で神宮の舞台を踏んだフレッシャーズは成長した。来年に向けて新戦力として台頭する選手は井木が育てた金の卵。彼らが冬を乗り越え覚醒する日はそう遠くない。
「今の１、２年生は相当ポテンシャルがあるので、この３年以内に優勝できる。見守っていきたいと思います」。頼れる後輩たちに想いを託し最高の指揮官は大学野球にピリオドを打った。
（11月13日・川田怜旺）