【ハンドボール部】“キャプテンマークを外した”ゲンヤが覚醒!
◆関東学生春季リーグ戦◆
4月29日 対明大 明大和泉キャンパス
華麗なるゲンヤ劇場!頼れる主将がその左腕で、今季初白星を引き寄せた。
まさに“ワン(腕)ダフル”。2点を追う後半12分過ぎ、主将・関根源哉(コ4=浦和学院)が覚醒した。まずは右45度から得点を挙げ1点差に迫ると、13分、15分にもキレのあるシュートフェイントで相手ディフェンスをかわして3連続得点。その後もカウンターからチーム5連続得点を達成し、終了間際にも試合を決めるダメ押しのゴールネットを揺らした。
前半だけ見れば、主役は7得点の比嘉(コ4=浦添)。「自分のポジションは走って点を取ってチームに貢献すること。それはできたのかな」と満足げな比嘉は、左サイドからのループシュート、キーパーの股下を狙ったシュートなどで得点を量産。苦しい場面でしっかりと決め切り、チームに勢いをもたらした。
同期の活躍に、背番号20も黙ってはいられなかった。後半19分、既に連続得点で波に乗っていた闘将は突如、右腕のキャプテンマークを取り外した。試合後、当時の心境をこう振り返っている。
「ちょっと邪魔かなぁって思ったくらいで、あれは特に意味ない笑。けど、対峙する相手を見て“イけるな”って感じたので、仲間には自分にボールを集めるように伝えた。去年ほどの活躍ができていなかったので、結果的に良い形に持っていけたのは良かった」。
主将として迎えた今シーズン。「チームへの貢献を第一に考えている」と語る関根は、自らの采配で白築(営2=法政二)、角田(営2=法政二)、仲舟井(文1=神戸国際)ら若手選手を右45度のポジションで起用。自身も同ポジションでプレーしているが目立った結果を残せず、チームは4試合を終え1分3敗の最下位に甘んじていた。
だからこそ、この日は拮抗した展開を打開すべく“本職”でのプレーに専念。本人は「因果関係は無い」と否定するが、キャプテンマークを外すことで主将としての重圧から解放され、“らしさ”を取り戻したように見えた。その後は自身の3得点を含む全5得点に関与。昨秋リーグ2位の明大から貴重な白星を挙げた。
今季初白星も、自力残留のためにはもう負けられない。「勝ててホッとしているが、開幕前の予想とは違って少しごたついた展開になってしまっている。ここからチームが団結して全員で戦えば、良い結果がついてくると思う」と、勝利の立役者は前を向いた。
(5月2日・小根久保礼央)