【相撲部】主将・横田、最後の土俵へ「16年間の集大成を見せつけたい」
2日、立大新座キャンパス相撲場にて翌日に控えた全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)へ向けた最終調整の稽古が行われた。このインカレは主将・横田(現4=足立新田)の16年間にもわたる相撲人生を締めくくる大会となる。
全てはインカレで出し切るために。Bクラス4位という目標に届かず6位で終わった東日本リーグ戦から1カ月弱。横田はインカレに向けて、新たなレベルアップよりも自身の足元を固める稽古を続けてきた。この日の稽古では立ち合いの確認を入念に行った。「相撲はほとんど立ち合いで決まる。いつも緊張して慌ててしまうので、明日は100%の立ち合いができるようにしたい」。立ち合いへのこだわりのわけは、インカレ団体の初戦の相手にあった。
シードによりCクラスの準々決勝が初戦となる立大。相手は北大、神戸大、防衛大の中で勝ち上がってきたチームとなるのだが、「たぶん防衛大が来る」と横田は言う。防衛大とは2年前の東日本選手権団体の初戦で対戦。2勝2敗で迎えた大将戦、横田は立ち合いで防衛大の南宮(4年、現主将)を上回れずすくい投げで敗れ、チームはCクラス降格となった。横田の言葉通り、立ち合いで勝負が決してしまった一番だった。苦杯を嘗めたあの相撲を思い出し、念には念をと前日の稽古で立ち合いを意識した。また因縁の相手をビデオで分析したうえで、「危ない相手。油断をすれば足元をすくわれる」と気持ちを引き締めた。防衛大は先月の東日本リーグ戦でBクラス昇格を果たし勢いに乗っている。立大はこの試合で敗れると目標のBクラス昇格がなくなる。リベンジを果すため、チームを昇格へ導くため、団体は初戦から横田にとって大一番となる。
人生のほとんどを相撲に費やしてきた横田にとって両国国技館はいわば聖地。足立新田高相撲部在籍時までに数々の輝かしい実績をこの国技館で残してきた。それが立大相撲部入部後は、「嫌な思い出ばかりが残っている」。上記の防衛大戦での黒星、同じ年のインカレではBクラス昇格を目指しながら京大に敗れ初戦敗退となった。お世話になった国技館とも今回でお別れ。「ここ(立大相撲部)でやってきて良かったと証明したい。そして16年間の集大成を見せつけたい」。その言葉はインカレへの決意とも、自身の成長を長きにわたり見守ってきた両国国技館へのメッセージともとらえられる。
立大相撲部史上初のアスリート選抜入試合格者である横田。歴代の同部の中でも群を抜いた実力と経験を兼ね備えている。「16年間の集大成」はただでは終わらない気がする。
◆第96回全国学生相撲選手権大会◆
11/3(土)、11/4(日) 9時開始 @両国国技館