【水泳部】ライバルとの熾烈な争い制す 雪辱果たし、王者の座に 山下 関カレ 200㍍背泳ぎ V
関東圏から選手が集結し4日間にわたって開催された今大会。約一ヶ月後の全日本学生選手権への進出を目指し、チーム一丸でレースに挑む。選手たちは日々の練習の成果を発揮し『闘紫』を燃やした。
悲願の成就
昨年の大会では惜しくも優勝を逃した山下。雪辱を果たすべく、最後の関東学生選手権に挑んだ。大会までの期間は持久力の強化を目的に練習を積む。専門種目を離れ、クロールで長距離を泳ぐことで体力とスピードが向上。背泳ぎのペースも速まり調子を上げる。自身の目標にベストタイムの更新と優勝を掲げた。迎えた大会当日。余力を残した泳ぎで予選を通過し勝負の決勝レースに挑む。「絶対に勝ち切りたい」。気合いを入れ勢いよくスタートを切った。前半は周りのペースに合わせ得意の後半で巻き返しを図る。レース終盤一気に加速し勢いそのままに1着でゴール。昨年以来の1分58秒台を記録し、結果に安堵する。見事激戦を制し優勝に輝いた。表彰台に上がり、部員の歓声が耳に届く。「期待に応えられてよかった」。改めて優勝を実感し、笑みがこぼれた。1か月後に控える最後のインカレ。周りの声援を胸に学生王者を目指し突き進む。
主将の自覚
今大会も好成績を残した立大水泳部不動のエース。この一年はキャプテンとして成績以外の面からもチームをけん引した。入部以降、輝かしい成績を残してきた山下。同期の後押しで主将になるも、組織をまとめるような性格ではない。部員をどう引っ張っていくかに思い悩んだ。転機となったのは、前主将・高野(23年度卒)の言葉。「自分らしくやれば大丈夫」。その一言で主将としての重荷が軽くなる。積極的に声をかけるなど、自分なりの方法を模索した。また、トップに立つことで部に集まる期待が多いことに気づく。チームの顔として自覚と覚悟が増した。次第に切磋琢磨(せっさたくま)する部員たちで、部内の競技レベルが向上。104代を褒められる機会も増え、自信にもつながった。関東学生選手権では自他ともに認める記録を収め、チーム全体を活気づけた山下。大学生活最後の大会へ向け、自らの背中で部を引っ張る。
(清水伽音)